フリーのライター高島系子さんのテーマは中医学(中国の伝統医学)、つまり漢方の世界。このとっても面白そうな世界と妊娠・出産の関わりをお聞きするインタビュー-今回は2回目です。

初潮を迎えた女の子にナツメの力を伝える


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ナツメの実。日本ではエキスになって売られていることもあります。。(撮影協力・桑楡堂薬局)
河合 高島さんは本場・中国へも取材に行かれているとか。

高島 はい、時々。昨年は、南京と広州の病院を取材する機会がありました。今の中国は、「中西医結合」といって、中医学と西洋医学をドッキングさせた医療を行う病院が多くなっています。南京と広州の病院も、中医薬大学(中医学専門の大学)の付属病院でありながら、西洋医学的な検査はもちろん、脳外科や心臓外科の手術まで行っていました。24時間体制の救急外来まであるんです。

中国は、まだまだ「生活の中に漢方がある」という感じです。漢方薬局は街中にたくさんありますし、ナツメやサンザシ、リュウガンなど、薬にも食べ物にもなる材料は、食べやすく加工されたものがスーパーにも売られています。

そして、親は子どもに、漢方の智恵を伝えています。たとえば、思春期を迎えた娘に母親が「「生理中にはナツメを食べなさい」と教えたり。ナツメは甘酸っぱくておいしいドライフルーツですが、同時に「血(けつ)」や「気」を補う漢方薬でもあるのです。血、気は中医学で、身体を構成する重要な要素と考えられているもののひとつで、生理中や妊娠中、産後には不足しがちです。

ナツメは、お湯をさしてお茶として飲んだり、甘く煮たり、同じく「補血」作用をもつ鶏肉のスープに入れたりして食べられています。

河合 「血」「気」といった概念が、一般的に理解されているということでしょうか。

高島 そうですね。理屈というより、生活に基づいた理解という気がします。みんなが普通の知識とし てもっているのです。文化として残っているんですね。

河合 さすが中国‥‥!