個人投資家の目線でつくった独自の商品を、販売会社を介さずに直接販売する独立系・直販投信が注目されています。

中でも、今年投資信託の運用をスタートした「鎌倉投信」は、本社が古都鎌倉の築80年の古民家というユニークな会社。7月に投資家と投資先の企業を集めた総会を開いたことでも話題になりました。その新しい動きを追うために鎌田恭幸社長に直撃インタビューしました。

鎌倉投信の経営理念

鎌倉投信のHPに掲載されている「100年後の豊かな鎌倉」。自然と人口物の調和がとれた豊かな社会が描かれています。

鎌倉投信のHPには「100年後の鎌倉」をイメージした絵が。そこには自然と人工物が調和した豊かな社会が描かれています。

ガイド: 鎌倉投信の本社は、鎌倉市の築80年の日本家屋ということですね。

鎌田社長: 自分たちの立ち位置を明確にしようという思いがありました。本来、資産形成というのは短期的な利益を追うものではなく、自然や伝統文化との調和をとりながら、長くゆるやかに積み重ねていくものだと考えています。

鎌倉は自然や伝統文化に恵まれ、それでいて鎌倉幕府を創ったような革新性のある土地でもある。和を大事にし、人と人との会話が弾み、人の輪が広がっていくという「和」「話」「輪」の、3つの『わ』を育くむ場をつくるというのが、鎌倉投信の理念になっています。

ガイド: どれも今の日本で薄れてきているものです。

鎌田社長: 今の日本は、社会や産業構造が硬直していて、手詰まり感があります。人間関係も希薄になっていますね。でも、もともと日本人は、お互いに力を合わせて共に何かに取り組むという文化を持っています。日本独自の価値を大切にし、そこから新しいものを共に創造していく。人と人との縁を‘結ぶ’、世代と世代を‘結ぶ’という意味が、投資信託の名前にも込められています。

ガイド: 今年3月にスタートした「結い2101(にいいちぜろいち)」ですね。この投資信託の特徴について、お聞かせいただけますか?

鎌田社長: 「結い2101」は、世の中に本当に必要とされる会社を育てていくことで、個人投資家の資産形成と、持続的な社会や経済の発展、その両立を目指すファンドです。「2101」とは次の世紀に向けて、という意味で、100年後の日本を支えるいい会社にお金を投じていきます。

ガイド: 
その「いい会社」とは、どんな会社なのでしょうか?

鎌田社長: これからの日本に本当に必要とされる会社。社員とその家族、取引先、地域社会、顧客、自然環境、株主などステークホルダーを大切にしている会社です。実際に会社を選ぶ際の重要なチェックポイントは三つあります。それは、「人」「共生」「匠」です。

次のページではその三つのポイントについて詳しく伺っています。