大和ハウスの住まいづくりの転換点となった「xevo」
ただ、外貼り断熱とそれ以外(内断熱というのでしょうか…)の違いや優位性については私自身良く分かりませんから言及しません。しかし大和ハウスにとって、「xevo」シリーズの投入が住まいづくりにおいて一大転換点になったことは間違いないでしょう。「xevo」シリーズとそれ以前の違いを一言で言うと外貼り断熱というハード面のほかに、デザイン性や提案力といったソフトが大きく向上したことだと私は認識しています。それ以前が特に悪かったというわけではないのですが、明らかに外観デザインがスタイリッシュになり、提案の幅が広がりました。
冒頭に紹介したように、大和ハウスはプレハブ住宅の元祖「ミゼットハウス」(勉強部屋として開発)から様々なノウハウを蓄積してきた会社でしたから、住まいづくりの基本的な部分では定評のある会社でした。そうした基本的な部分に、新たな提案にチャレンジしているというのが、正直な感想です。
外部のアイデアを導入して提案力がレベルアップ
具体的には、収納の分野で近藤典子さんとのコラボレーション「暮らしごこちデザインプロジェクト」、子育て分野ではベネッセコーポレーションとのコラボレーション「ハッピーハグ」などが挙げられます。こうした外部との交流による提案力の充実と、「xevo」シリーズ商品が持つ設計・デザイン力がミックスされるようになりました。鈴木エドワード氏との共同開発による「xevo EDDI」の実棟。鈴木氏のデザインと大和ハウスの品質・性能が合体したハイレベルな商品だ
ここで、「提案力」ということについて少し話を付け加えると、今のトレンドでは建物の性能より、私たちが新しい住宅でどんな暮らし方をするのかということの方が重視されています。ですから、大和ハウスは前述したような提案力強化のための様々なアプローチをしているわけです。
それから、企画型の話が出てきましたから念のために指摘すると、「xevo」シリーズは基本的に自由設計。その中に「xevo EDDI」のような企画型タイプがあると考えてください。これは他のハウスメーカーにも同じようなことが言えます。