裏面照射型CMOSイメージセンサってなにが裏面? どうして暗所に強い?
ここ最近のデジタルカメラにおいて気になるキーワードとして「裏面照射型CMOSイメージセンサ」が挙げられる。これまでのイメージセンサに比べて、圧倒的に暗所性能・高感度性能が高いという特性を持っているもので、当サイトでもDSC-HV5X(ソニー サイバーショット DSC-HX5V レビュー)やDSC-TX7(「薄型全部入り! ソニー Cyber-shot DSC-TX7 レビュー」)など裏面照射型CMOSイメージセンサを搭載したデジタルカメラのレビューで「驚くほど高感度性能が高い」というように記述してきた。
では、実際にCCDイメージセンサを搭載したデジタルカメラと、裏面照射型CMOSイメージセンサを搭載したデジタルカメラではなにがどのように異なるのか。ユーザーとしても気になるところだろう。
比較して判明! 裏面照射型CMOSイメージセンサの威力
では、実際に比較してみよう。ソニーのサイバーショットにはDSC-HV5XとDSC-H55という双子のようなデジタルカメラがある。前者は1000万画素の裏面照射型CMOSイメージセンサを搭載し、後者は1400万画素のCCDイメージセンサを搭載している。その他のスペックはほぼ同じだ。動画撮影機能は異なっているが、これは高速撮影が可能なCMOSイメージセンサの性能によるものである。気になる高感度での実際の画像を見てみよう。どちらもISO3200で撮影された実写画像を、400x300で切り抜いたものだ。微妙に大きさが異なるのは画素数が異なるためだ(画像をクリックで実写画像を表示します)。
DSC-H55ではほとんど読めないが、DSC-HX5Vはしっかりと読むことができる。下のアルファベットまで判別可能だ。圧倒的なまでの差があることが分かっていただけるだろう。
リンク先の実写画像を比べてもらえればディテールもしっかり描写されていることが分かってもらえるだろう。
では、CCDイメージセンサはもはや必要がなく、裏面照射型CMOSイメージセンサがあればそれだけでいいのだろうか? そういうわけではない。明るい環境の低感度であれば、CCDイメージセンサの長所も充分にあるのだ。
次のページでは、低感度での撮影について比較してみよう。