小学校入試の受験勉強は、思考力、注意力などを高め、知識量を増やします。機会あるごとにお話ししていますが、その学習は受験をしないお子さんにとっても価値のあることです。
小学校低学年のお子さんもチャレンジする価値は充分あり、問題によっては、大人にとっても難しいものもあるほどです。前回同様、親子で楽しくトライしてみてください。
■■ 推理(立体の見え方を推理する) ■■
四角の箱の中の絵のように見えるのは、誰から見たときですか?下の4人の中から見つけて、まるをつけなさい。
推理の問題は小学校入試の問題の中で難度の高い問題です。推理が難しいようでしたら、立体の形は見る方向によって違う形に見えることを、まず実際に体験させましょう。
テーブルの真ん中にカップなどを置き、実際に親子で移動し、4方向からカップを眺めましょう。
「こっちから見ると、 取っ手は左側にあるよね。」 | 「こっちから見ると、 取っ手は右側にあるよね。」 |
「こっちから見ると、取っ手は 見えなくなるんだね。」 | 「こっちから見ると、取っ手の 穴が見えなくなるんだね。」 |
などと言いながら、同じものなのに見る方向によって、違って見えることを子どもに認識させましょう。
ご家庭でこのような推理の学習をする方法としては、やかんやラケット、カップなどなんでもいいのですが、その物体を前後左右から撮影し、どこから見たものかを考えさせるのです。
その他の方法としては、絵本の中の絵や雑誌の中の写真を見て、反対方向から見たら、どのように見えるか、絵で描かせたり、また、テーブルの上に置いた物体を4方向から見て、見えた通りにスケッチさせるのです。そうすることで子どもは同じ形でも見る方向によって全然違った形に見えることを理解します。
次のページは■ 推理(系列を推理する) ■と ■ 推理(切り取ったあとの図形を推理する) ■です。