土地購入/土地探しのポイント

異常気象時代の土地探しで考えたいこと(2ページ目)

異常気象のせいか、梅雨時はもちろん突然の集中豪雨に見舞われる昨今。毎年、大きな被害が報告されるようになりました。今回のお話は、そうした異常気象と土地探しに関わる内容です。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

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土地の名前はその土地の性格、つまりかつてどんな土地だったのかを反映しているケースがあります。よく言われるのが、地名に「川」や「河」などの水に関する漢字や「山」や「谷」など起伏を感じさせる漢字が使われている場合はある程度注意が必要ということ。

地名から分かる水害被害の危険性

若者の街として有名な渋谷。しかし、この周辺は浸水被害が起こりやすいエリアとしても有名である

若者の街として有名な渋谷。しかし、この周辺は浸水被害が起こりやすいエリアとしても有名である

例えば若者の街として有名な「渋谷」。大勢の人が集まり利便性、人気とも高い繁華街が、見てわかるように水に関係する「さんずい」と「谷」が使われています。要するにこのあたりは、昔から水害の危険性がある、治水の難しいエリアなのです。

ご存じの方も多いと思いますが、渋谷の周辺は「道玄坂」などの起伏がある場所。ここも数年前の集中豪雨で、駅周辺が水浸しになったことをご記憶させている方も多いと思いまが、ちょうど谷底のような場所のようですね。

同じような出来事としては新宿区の「四谷」の事例も。ここも数年前、集中豪雨の時に地下鉄の四谷駅に水があふれて電車が不通になってしまったということがありました。これも土地の名前がどんな性格を表すのかという好例だと思います。

ハザードマップの活用も一つの手段

渋谷や四谷はわかりやすい事例はともかく、一般的な土地でその土地が水害に対してどのようなリスクを持つのかは、私たちにとってわかりにくいものです。そこで活用したいのが、各自治体が作成している「ハザードマップ」です。

ハザードマップの活用や、周辺の土地の人々から情報収集することで、そこが安全な土地であるかどうか知ることができる

ハザードマップの活用や、周辺の住民から情報収集することで、そこが安全な土地であるかどうか知ることができる

ハザードマップは近年、地震災害への注意喚起として作成される場合が多いですが、同時に水害の情報をも掲載しているケースが多いです。私が住む川口市では「荒川洪水ハザードマップ」があります。ちなみに同市では「地震防災ハザードマップ」も作成していて、それによると私が今住む場所は水害・地震とも危険度の高いところのようです。

最近はインターネット上にも同様のハザードマップが公開されているケースも多いようですから、そうしたものを活用してその土地が持つリスクを知った上で、購入の是非を決定することも大切でしょう。

一番確実なのは、その周辺に昔から住んでいる人々から情報を仕入れること。購入しようとしている土地でどんな出来事があったのか、などということが確実にわかるからです。災害のリスクだけでなく、ご近所づきあいを含めた周辺環境の善し悪しを把握できるという点でも欠かせない行為でしょう。

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