2010年度大阪府の中学受験動向
大阪府の2010年度を総括すると、2極化が顕著になったといえます。大阪屈指の最難関男子校である大阪星光学院中学の志願者数は704名で、昨年2009年より111名増加。兵庫県最難関男子通学である灘中学や甲陽学院中学、六甲中学が3教科受験であったのに対して、大阪星光学院中学は昨年までは4教科受験。しかし、今年から3教科と4教科の選択受験を可能としたことで、志願者数の増加に繋がりました。
大阪府屈指の最難関女子校である四天王寺中学も志願者数が644名で、昨年より24名増加。
最難関校の志願者が増加したのに対し、難関校・中堅校になると前年より減少した学校が多く見受けられ、中には200名以上も減少した学校もありました。
志望校決定の際は、必ず教育方針の確認を
志望校決定の際、通学時間や大学合格実績も重要な判断基準になりますが、必ず確認してほしいのは校風および学校の教育方針。関西には高い大学進学実績を誇る名門私立校が多数ありますが、教育方針は異なります。
灘中学、大阪星光学院中学、神戸女学院中学などの伝統型名門私立中学は、生徒本人の自主性を尊重する学校で、学校が勉強を強制することはありません。一方、洛南中学や西大和学園中学は学習指導に非常に熱心であり、学校の授業だけで名門大学への進学が期待できます。
学校説明会やオープンスクールを設定している私立中学が大半。機会があれば学校説明会などに参加し、校風および教育方針に触れてください。
2011年度中学入試の注目情報
2011年度の関西の私立中学入試は、1月15日の統一入試日から一斉にスタート。多くの私立中学は複数回受験を設けていますが、入試期間が短期間なため学校間でバッティングが起こります。関西圏では実施校が少なかった午後入試を導入する学校が2011年度は増加します。■午後入試を実施する主な学校
- 大阪産業大学附属中学
- 大阪桐蔭
- 関西大北陽中学
2011年度は、さらに受験者減る見込み
2009年・2010年度と2年連続で志願者数が志願者数が減少した大阪府。2011年度中学受験においても、その逆風は収まる気配を見せません。
大阪星光学院中学や四天王寺中学など、偏差値上位校の人気は不動と思いますが、中堅校の多くは受験者数が減少すると思われます。
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