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四谷三丁目、ターミナルに囲まれた穴場な街

新宿、四谷の2つのターミナルに挟まれ、新宿御苑に隣接する四谷三丁目は足回りはもちろん、外食、買い物、散歩にスポーツと楽しみに満ちた街。都心ど真ん中の暮らしを見ていきましょう。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

まずは地図で位置関係をチェック
穴場な感じをつかもう

新宿区四谷三丁目がどこにあるか、周辺との関係で理解できれば、この街のメリットの大半が分かります。四谷三丁目は東京メトロ丸の内線で四谷と新宿の2つのターミナル駅の間に位置し、新宿寄りには新宿御苑前、新宿三丁目の2駅があります。当然、新宿は徒歩圏、新宿御苑は庭のようなものです。また、四谷との間が電車の距離で1キロ、新宿御苑前との間は0.9キロと近い点もポイント。いずれの駅間も歩いて10分ちょっと。場所によってはもっと近い可能性もあるほどです。
四ツ谷三丁目と四ツ谷、新宿その他周辺にある駅や通り、公園などの位置関係を表す概念図。距離、面積その他は必ずしも正確ではない

四ツ谷三丁目と四ツ谷、新宿その他周辺にある駅や通り、公園などの位置関係を表す概念図。距離、面積その他は必ずしも正確ではない



JRと東京メトロ丸ノ内線、同南北線が利用できる四ツ谷駅。こちらはツが入るが四谷三丁目にはツが入らない

JRと東京メトロ丸ノ内線、同南北線が利用できる四ツ谷駅。こちらはツが入るが四谷三丁目にはツが入らない

南北には外苑東通り、外苑西通りが丸の内線に沿って走る新宿通りと交差しています。外苑東通りを南方向に向かうと、駅前に慶應義塾大学医学部と大学病院のある、中央線の信濃町駅に出ます。信濃町駅からさらに北に向かうと明治神宮外苑。国立競技場、神宮球場、秩父宮ラグビー場のあるスポーツの地でもあり、並木がきれいな散策スポットでもあります。

 


各種スポーツが楽しめる東京体育館。民間のスポーツ施設運営会社が入っているので、都の施設の中でもサービスはぴかいち

各種スポーツが楽しめる東京体育館。民間のスポーツ施設運営会社が入っているので、都の施設の中でもサービスはぴかいち

外苑西通りの場合は中央線千駄ヶ谷駅に出、こちらは安価にスポーツが楽しめる東京体育館が駅の前にあります。さらに南に進むと、外苑東通り同様、青山通りにぶつかり、地図には書けませんでしたが、東京メトロ銀座線の青山一丁目駅、外苑前駅に出ます。四谷三丁目の駅から青山一丁目までで2キロほどですから、歩いていってもいけない距離ではありません。また、千駄ヶ谷駅から商店街を抜けると代々木駅もそれほど遠い場所ではありません。

 


外苑東通りは靖国通り、大久保通り、早稲田通りと交差、新目白通りに至る

外苑東通りは靖国通り、大久保通り、早稲田通りと交差、新目白通りに至る

さらに、北方向に向かうと新宿通りと平行して靖国通りが走っており、外苑東通りと交差する場所には都営新宿線曙橋駅があります。通り沿いには東京女子医科大学とそ付属病院もあります。また、千駄ヶ谷には首都高速4号新宿線の出入り口もあります。

 


古い街だけに実は寺社も多く、中でも有名なのは四谷怪談に出てくるお岩様を祭った於岩稲荷。住宅街の中にひっそりとたたずむ

古い街だけに実は寺社も多く、中でも有名なのは四谷怪談に出てくるお岩様を祭った於岩稲荷。住宅街の中にひっそりとたたずんでいる

つまり、地図を見るだけで分かるように、都心近くにあるだけでなく、他路線他駅も複数利用可能で、幹線道路にも近い足回りの便利な場所にあり、かつ周囲には緑の豊富な公園、大病院などもある、都会に住むメリットをすべて享受できる立地というわけなのです。

 

買い物、食べ物事情も抜群、
グルメならそれだけでも住みたい?

行列ができているのはしんみち通りの2大洋食店エリーゼ

行列ができているのはしんみち通りの2大洋食店の1軒、エリーゼ。ちなみにもう1軒はバンビだ

もうひとつ、この街のこの街らしいところが充実した飲食店街です。まず四谷駅前、外堀通りから新宿通りと平行に新宿方向に広がっているのがしんみち通り。隣駅ではありますが、距離的には十分食べにいける場所にあり、このエリアはランチタイムから夜、深夜まで人通りが絶えない場所で、手頃で気軽な店が大半。最近ではアジア、南米その他のエスニック料理店も増え、各種の料理を楽しめます。

 

ランチをやっている店もないではないが、昼間はどちらかといえば静かな車力門通り。夜とは大違いだ

ランチをやっている店もないではないが、昼間はどちらかといえば静かな車力門通り。夜とは大違いだ

それとは逆に昼間は静かなのは四谷荒木町界隈。新宿通りから外苑東通りの間をつなぐ車力門通りを中心に飲食店が連なっているエリアです。ここは東京でも珍しい完全なスリバチ状になった地形をしており、元々は美濃高須藩主、松平摂津守(まつだいらせっつのかみ)の広大な屋敷があった場所。同地に残された津の守坂なる地名はそこから取られたものです。

 

往時の名残か、エリアの一番底に当たる部分には津の守財弁天が祭られている。周囲を見回すと本当に谷底にいることが分かる

往時の名残か、エリアの一番底に当たる部分には津の守財弁天が祭られている。周囲を見回すと本当に谷底にいることが分かる

この殿様はここに見事な日本庭園を築いていらっしゃったそうで、明治維新後は庶民の行楽地として栄え、その後は東京市中でも有数の花街、三業地(芸妓置屋、待合、料亭の営業が許可される区域を指す行政用語)として栄えます。浅草や神楽坂同様、芸者さんのいる夜の街だったわけです。そして、その歴史は今も夜の飲食店街として引き継がれています。

 

坂を下ったエリアの住宅は規模が小さいものが多く、築年数の建った建物も目立った

坂を下ったエリアの住宅は規模が小さいものが多く、築年数の建った建物も目立った

実際に行ってみると、どの方向から行っても坂があり、そのうち、5つは階段。如実に高低差を感じる場所です。並んでいる飲食店は寿司屋あり、割烹あり、スナックあり、郷土料理屋さんあり、フレンチありとバリエーション豊富で、中には日本全国に知られたシェフの店なども。グルメなら日替わりで楽しめそうな場所です。さらに、車力門通りと平行して杉大門通りという、これまた飲食店の並ぶ通りもあり、外食にかけては困ることのない立地です。

 

四谷三丁目駅近く。中央の目立つ建物は消防博物館。通りの右手に大型スーパーがある

四谷三丁目駅近く。中央の目立つ建物は消防博物館。通りの右手に平日は深夜2時まで営業している大型スーパーがある

これらのエリアとは離れますが、四谷~四谷三丁目にかけては地酒の品揃えで有名な店やいつも行列のできている鯛焼き屋さんなどもあり、食いしん坊にはたまりません。また、外食に便利なだけでなく、通り沿いには各種の店が並び、四谷三丁目駅近くには大型スーパーも2軒あり、生活の利便性は申し分ありません。

 

続いては気になる東京メトロ丸ノ内線四谷三丁目の住宅事情を見て行きましょう。

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