プリンター/プリンタの選び方

プリンタ・複合機を画質、機能で選ぶ(2ページ目)

最近のプリンタ・複合機は安くなったとはいえ、機種によって速度や使い勝手は違う。せっかく購入するのだから、自分に合ったプリンタ・複合機をしっかり選ぼう。

安蔵 靖志

執筆者:安蔵 靖志

デジタル・家電ガイド

プリンタ・複合機を画質で選ぶ

画質で選ぶ際には「インクの種類」「インク数」「最小インク滴」「印刷解像度」が重要だ。

最初にチェックしておきたいのが「インクの種類」だ。インクには「顔料系」と「染料系」の2種類がある。顔料系はにじみや退色に強い半面、色を重ね合わせることによる表現力は高くない。染料系は表現力は高いものの、普通紙などにはにじみやすいため、ビジネス文書には向かないというデメリットがある。

このため、すべて染料系もしくは顔料系というモデルのほか、カラーインクは染料系で、黒インクだけ顔料系といったモデル、黒インクだけ染料系と顔料系の2種類を用意するモデルなどさまざまな種類がある。写真印刷からビジネス文書まで幅広く使いたい人は顔料系ブラックを用意するモデルを選ぶといいだろう。

続いて「インク数」と「最小インク滴」、「印刷解像度」に着目したい。以前は各メーカーともインク数を競っていたが、最近では「インク数の多さ=高画質」と言い切れなくなっている。同じインク数でも、どれだけ細かいインクのドットを打てるかを示す「最小インク滴」が小さいほど表現力が高くなるからだ。画質を左右する基本性能としては、この2つをチェックしておけばまず間違いないだろう。

カタログ上の「4800dpi」「6色独立インク」「最小滴1.5pl」といったスペックは、あくまでも参考までにしておきたい。例えば「9600dpi」と「1200dpi」では大幅に異なるのだが、それがイコール「8倍の性能差」になるとは限らないからだ。

6色インクと5色インクの違いにおいても、最小インク滴1plの5色インクと同3plの7色インクでは、すぐには甲乙付けがたい。画質に関しては店頭などで、できるだけ実際の印刷結果を参考にするのがベストだ。

【ガイドお薦め機種】
・エプソン Colorio EP-805A
染料系6色インクを採用するスタンダードモデル。キヤノンと違って顔料ブラックインクを採用していないので文書印刷は比較的弱いものの、写真印刷はかなりきれいだ。これまで筆者は文書印刷も写真印刷もバランスのよいPIXUSをお薦めしてきたが、2012年秋モデルのColorioシリーズはかなりコンパクトになっており、全体的なバランスとしてお薦め度がかなりアップしている。

カラリオ EP-805AR [レッド]

 


・キヤノン PIXUS MG6330
グレーインクを含む染料系5色インクに顔料系ブラックを加えた「W黒」インクを採用する最上位モデル。3.5インチの大型タッチパネル液晶を搭載しており、操作感が抜群だ。オンラインアルバムサービスに接続して写真を見ながら印刷できるなど、本体だけで使える機能が充実している。普通紙のモノクロ印刷でにじみにくいのが魅力だが、写真印刷の画質はColorioシリーズに一歩譲る感がある。

PIXUS MG6330 [ブラック]

 


次のページでは、プリンタを速度やランニングコストで選ぶときに注目しておきたいことと、おすすめのプリンタをご紹介しよう。

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