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大学受験の偏差値(2ページ目)

一見何を指しているのかわからない偏差値。それがどのようなもので、どのように使ったらいいのか、偏差値に振り回されない賢い利用の仕方を解説する。

吉田 敦彦

執筆者:吉田 敦彦

学習・受験ガイド

難易度ランキングの見方

最近では各予備校は国公立大学のランクを偏差値で表さなくなっている。各予備校のランク表を見ると、センターランクとなっている。これはセンターリサーチを受けた受験生のデータから予想したボーダーの得点率で、おおよそこれくらいで合格する受験生がいたという基準となっている。

例えば東大の理3の難易ランクを例にとってみると、

■代々木ゼミナール:94%(センターランク) 73(2次)
■河合塾:93.3%(センターランク) 72.5(2次)

数値は各予備校によって多少誤差が出てくる。それは模試の難易度が違う、受験する生徒が同一ではないなど様々な要因がある。2次の得点率は2次対策用模試から判定している(実合格者の東大2次試験での得点ではない)。最近では、東大のように合格最低点などを発表する大学も多く、そちらも参考にするべきだろう。

受験生の親御さんと話をして説明しづらいのが、このランク表である。親の世代では文系理系の二つしかなく、すべて偏差値でランクが分かれていた。とても簡潔にランクがわかったのだ。だから、予備校に行くと簡単なランク表があってそれを見せてくれるのかと思ってしまう。実際は文系理系の大きな分類は今は使われていない。以下のような学部別や学科別に難易ランキングを作成している。

  • 法、経済、経営、商系
  • 文、教育、外国語、家政系
  • 理、工系
  • 医、歯、薬、農水系

この分類も各予備校で統一されてるわけではない。国公立大の場合はセンターの得点率でランクが作られ、私立の場合は模試での偏差値ランクとなっている場合もある。

一見客観的な数値に見える偏差値や難易度ランク表は、一つの指標にすぎない。それに一喜一憂する必要はないといつも受験生に指導している。大事なことは何が分かったか、どこが分からないかということ。模試を受けて判定が悪いから落ち込むのではなく、どの箇所が苦手かを知り効果的に対処すれば、より合格に近づくと考えて欲しい。

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