入学金や学費の引落しに固定資産税や自動車税、これから春に向けて、なにかと物入りのシーズンです。もしも、生活資金に困ったら… |
「投資は余裕資金で」とはわかっていながら、ついつい無理して投資、でも今の相場で売るに売れずで生活資金にお困りの方のお話を伺うことがあります。そのような方へは、生命保険で借りるなど他にも方法が無いかの確認作業と合わせ、苦肉の策として、一部の証券会社で取扱われている証券担保ローンをご紹介しています。
そもそも証券担保ローンとは
そもそも証券担保ローンとは、その名の通り、株式や債券、投資信託などの有価証券を担保に、融資をしてくれるサービス。資金使途目的が自由で、保有している有価証券などを手放さなくても比較的低い金利(3%~5%)でお金が借りられるのが特徴です。融資の上限や最低担保額は証券会社によって異なりますが、投資信託の場合は時価の60%前後が借り入れの限度額となっています。
保有したまま担保にできるため、投資信託の場合は分配金を受け取ることが、株の場合では配当や株主優待を受け取れるなど保有の権利も変わりません。
※(注意)「証券担保ローン」とネット検索すると、ノンバンク他、多くの金融機関が表示され、中には金利がHPに出ていないところ、高い金利を適用されるところもあります。くれぐれも気をつけて下さい。
急場しのぎの苦肉の策として利用
証券担保ローンというと、“株券を担保にまた株を買って”という融資をイメージするかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、あくまでも生活資金に困った時に急場しのぎの苦肉の策として考えて下さい。「どうしてもお金がいる。でも、持っている株や投資信託の値がいずれ上がると思うと手放したくない」「無担保ローンを組もうとしたけど金利が高くて」という方にとっては、この証券担保ローンはアリかもしれません。
ただし、担保に入れた有価証券の価値が一定の率より下がると、追加で担保を入れたり、差額を現金で支払わなければなりません。そのまま値が上昇しない可能性もあります。利用する際は、そのことを充分考慮して下さい。
では、次のページで、証券会社が扱う証券担保ローンを具体的にみてみましょう。