● 注意点はないの?
この申告の注意点は何でしょうか。
ひとつめは還付金についての請求権も請求ができる日から「5年の間に行使しないと時効により消滅してしまう」ということです。つまり、平たくいうといつまでもほうっておくとNGになる可能性もでてきます。
特に住宅ローン控除などは添付書類も多いため、これを取り揃えるのがネックであきらめたという人も実際にはいらっしゃるようです。
ふたつめはこの5年という時効権利を行使できるひとは『確定申告を提出する義務のない給与所得者』等に限られるということです。
つまり、通常給与所得者は年末調整で税金の精算は完了するはずです。
そのような事実があるのにも関わらず、申告を漏れとなっている医療費控除や居住年に行わなかった住宅ローン控除は「法律の規定に従って税額の計算をすると源泉徴収税額が納めすぎになっている」ので還付申告の対象となるのです。
● 書類はどのようなものを提出すればいいの?
対象者は『確定申告を提出する義務のない給与所得者』となりますので、一般的には確定申告書の種類はA様式になるものと思われます。要は、5年以内であれば通常の申告となんらかわることなく、その年度の法令に基づいて正しく申告し直せばいいのです。
● 確定申告書をすでに提出した人の救済措置はないの?
では、一度確定申告を提出したにも関わらず、医療費控除の取り忘れがあったというような人は何の救済措置もないのでしょうか。
ちゃんとあります。
こちらは還付請求権という用語ではなく「更正の請求」といいます。
次回、解説しますのでご期待ください。
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