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下げへの対処方法~日本の新興市場の急落

日本の新興市場急落と中国株の対比を通して、下げに対処する違いを学びましょう。皆が弱気になったときこそ強気になるのは正解か?

藤村 哲也

執筆者:藤村 哲也

株式ガイド

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急落を続ける日本の株式市場

先週から今週にかけて、ニューヨーク市場、東京市場をはじめとして世界的に株価が急落しています。今週週初にはインド株も一時期急落し、香港市場も少なからず影響を受けています。株価は上昇を続ければ必ず急落する局面を迎えます。

その奥にある背景をつかむことが重要となります。背景がわかれば、下げたことで逆に仕込みのチャンスと捉えることが出来たり、逆に相場が変調したため早めに現金化し撤退することができたりと状況に対応できます。下げた場合はどちらかを状況に応じて選択することになります。今回はこの二つの選択を日本の新興市場と中国株の具体例を挙げてみたいと思います。

急落を続ける日本の新興市場

無期限信用取引に注意!
無期限信用取引に注意!
例えば、日本の新興市場は今年の1月のライブドアショックを機に相場はそれまでの流れとは間違いなく変調をきたし上昇のリズムから下降のリズムへと変調しました。そのため、それまでの成功経験は活きず、同じように投資したのでは損失を上塗りするだけでした。

良いリズムで資金が流入していた昨年までの勢いはすでに無いため、早めに撤退することを弊社では再三にわたって呼びかけました。ずるずると深みにはまってナンピン買いを繰り返している方には気の毒ですが、おそらく日本の新興市場はもう一段整理が進まないと底打ち感は見えてこないと思います。浮上はしばらく難しいといわざるを得ません。


無期限信用取引の功罪

この日本の新興市場の整理が一気に進まない理由はいくつかありますが、信用の期日が事実上無い無期限信用取引が横行していることも関係しております。従来の信用取引ですと、信用取引で購入できる銘柄は限られていました。しかも、6ヶ月の期日が存在しその期日のうちに決済をしなければなりませんでした。皆、期日を迎えれば売却せざるを得ないために整理が一気に進むという面がありました。ライブドアショック後の6ヵ月後といえば7月の中旬ですからそのあたりが変化点になる可能性もあります。

結局売り物が出切って初めて底打ち感が出てくるのです。しかし、この無期限信用取引の普及がむしろ整理を遅らせる可能性が浮上しております。期待を持ってここまで難平買い等で保有している方はじわじわと首を絞められるような感じではないでしょうか。早めに変調をきたしたら損切りすることが出来ない方にとっては無期限信用取引は非常に危険です。

特に損切りの出来ない方は信用取引や短期売買に手を出すことは生活を破壊しかねません。株が怖いというのは素人が手を出すこの信用取引や短期売買(デイトレ)のことを言うのです。

日本の新興市場に比べて香港市場はどうでしょう?

中国株の下げは?

ここのところで急速に値を消している銘柄は、上昇の激しかった素材株です。ほかの銘柄も連れ安したり6月1日に予定されている中国銀行上場に備えた換金売り等も出て上昇相場は沈静化しております。
特に素材株の行き過ぎた株価が修正され、適正な水準へと戻り始め利食いの売りがかさんだ結果です。明らかに日本の新興市場の株の動きとは異なります。むしろ買いにくくなっていた銘柄等も徐々に買いゾーンに入ってきた銘柄も見受けられ下で網を張っておけば思わぬ値段で優良銘柄が購入できるかもわかりませんので中国株に関してはチャンスが広がってきたという風に今回の下げを見ております。

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