資産運用/資産運用をするときの鉄則

スワップ金利と損益分岐点

外国為替取引の収益の柱は「スワップ金利」と「為替差損益」。この2つから「損益分岐点」を計算し、証拠金取引の最大リスク「損失の拡大」に対してリスクカバーを図りましょう。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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外国為替証拠金取引(以下外為取引)とは、取引総額の数パーセントを証拠金として預け外国通貨の取引をすることです。証拠金のパーセンテージは会社毎に異なり、2%のところもあれば5%という会社もあります。

証拠金5%の場合、1米ドル=125円時に「10万米ドル買い、円売り」の取引を開始すると、取引額は1250万円ですが、証拠金62.5万円(手数料は考慮しない)を準備すれば取引O.K.です。証拠金5%は、レバレッジは20倍(=20倍の取引をしているという意味)といいます。

外為取引の収益の柱は、「為替差損益」「スワップ金利」の2つです。「為替差損益」は、為替レートの変動で発生し、為替レートは生き物のように刻々と変動します。外為取引では、リアルタイムの為替レートで原則24時間取引が可能なので、外貨預金や外貨MMFに比べ為替変動に対しては俊敏に対応できるというメリットがあります。

もう一つの柱「スワップ金利」とは、2つの通貨間の金利差のことです。

高い金利の通貨を買って低い金利の通貨を売るとスワップ金利を受取ることができます。逆に低い金利の通貨を買って高い金利の通貨を売るとスワップ金利を支払わなければいけません。従って、売る通貨と買う通貨の選択が重要なポイントになります。

スワップ金利は毎日決算されますが、取引は継続するので毎日累積していきます。累積したスワップ金利から、損益分岐点(=利益0円)の計算ができます

計算式

購入時の為替レート?(受取スワップ金利の累積額?手数料×購入通貨単位)÷購入通貨単位


スワップ金利は日々変動し、その提示額も会社ごとに異なっていますので、情報収集が非常に大切です。

証拠金取引は、少額で取引できるため取引総額が把握し難く損失の額が膨らむ危険性が大です。損益分岐点をもとに、定期的に収益の計算を行えば、損失を早期に把握できます。

計算式

 為替差損益=決済時の外貨の約定価格?購入時の外貨
       の約定価格
+ 利  息=取引期間中のスワップ金利の累積額
――――――――――――――――――――――――――
 合   計=手取り収益額



次回は、「取引のルール」について。



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