個別株投資を行っている中級者にとって、地政学リスクによる相場の急変はリスクであると同時に、ポートフォリオを見直すチャンスでもあります。不透明な時代に、プロはどう資産を動かすべきだと考えるのか。経済ジャーナリストでAll Aboutマネーガイドの酒井富士子さんに戦略を聞きました。
中東情勢の影響で物価高や円安が加速。今、注目すべき投資先は?
まず念頭に置くべきなのは、今回の中東情勢の影響でさらに物価高が進むだろうということです。原油高の影響は、今すぐ情勢が落ち着いたとしてもしばらく残るでしょう。
こうした局面ではよく「有事の金(ゴールド)」が話題になりますが、あえて今、金に多く投資する必要はないと考えます。そもそも金は利息を生みませんし、ポートフォリオの5%程度を持っていれば十分なもの。それよりも、現実に起きている円安や物価高に負けない資産を持つことを意識しましょう。
具体的には、円安対策として「オルカン(全世界株式)」などの海外資産をしっかり持つこと。そして、国内では金利上昇の恩恵を受けられる「個人向け国債(変動10年など)」が、とても現実的で賢い選択肢になります。
個別株に目を向けるなら、銘柄選びのヒントは国の政策にあります。今注目すべきは、高市政権も推し進めている「戦略17分野」に関連した銘柄です。これは防衛やエネルギー、半導体など、有事であっても国が戦略的に強化していく分野です。
投資先を迷うなら、まずはその“ど真ん中”にある企業を見てみるのがいいでしょう。具体的には、三菱重工や日立製作所といった日本を代表する強い企業です。こうした国策に直結し、不透明な情勢下でも事業の軸が揺るがない銘柄をチェックしてみてはいかがでしょうか。







