88%アップ対42%アップ
昭和16年4月1日以前に誕生した人
昭和16年4月2日以降に誕生した人
驚きの世代間格差

老後資金として外せないのが老齢基礎年金です。この老齢基礎年金は65歳から受給開始ですが、開始年齢を繰下げると年金支給率がアップし年金額が増えるシステムになっています。

繰下げ受給のお得度は、生年月日によって天と地ほどの差があります。じっくり検討しないと損をすることにもなりかねません。

88%アップ対42%アップ

昭和16年4月1日以前に誕生した人が老齢基礎年金の受給開始年齢を66歳に1年繰下げると年金支給率は112%に、3年繰下げると143%、5年繰下げるとなんと188%へとアップします。

一方、昭和16年4月2日以降に誕生した人は、年金受給を1か月繰り下げるごとに支給率が0.7%ずつアップしていくシステムになっています。
受給開始を66歳まで12ヶ月繰下げた場合は108.4%(=0.7%×12ヶ月)、3年繰下げると125.2%(=0.7%×12ヶ月×3年)になります。
5年繰下げて70歳から受給を開始すると支給率は142%、これは昭和16年4月1日以前に生まれた人が3年繰下げて68歳から受給を開始するより1%低い支給率なのです。

では繰下げ受給した場合の損益分岐年齢を考えてみましょう。


昭和16年4月1日以前に誕生した人

繰下げは1年単位です。支給率は急カーブを画いてアップするので損益分岐年齢は75歳前後と早くなっています。
受給開始年齢支給率(%)損益分岐点損益分岐年齢
66歳1128.3374歳4ヶ月
67歳1267.69274歳8ヶ月
68歳1436.97775歳
69歳1646.2575歳3ヶ月
70歳1885.68275歳8ヶ月
 


昭和16年4月2日以降に誕生した人

繰下げは1ヶ月単位で、繰下げ1ヶ月当たり0.7%づつ支給率がアップしていきます。支給率(%)は「100+0.7×繰下げる月数」で求めることができます。

【例】1年6ヶ月繰下げる場合の支給率:100+0.7×18ヶ月=112.6%

では損益分岐点は? 損益分岐点は約11.9047と一定です。これは、繰下げ受給した老齢基礎年金総額が65歳から受給開始した場合の老齢基礎年金総額と同額になるのに約12年かかる——12年後から支給率アップ分だけ年金額が得になる——ということを意味しています。

65歳から受給する老齢基礎年金額が60万円のケースで計算してみましょう。

1年間繰下げて66歳から老齢基礎年金を受給する場合

損益分岐年齢66歳+12年=78歳
65歳~78歳までに受給する年金総額60万円×(78歳?65歳)=780万円
1年繰下げて66歳から受給開始する場合の年金額60万円×(100%+0.7%×12)÷100=65.04万円
1年繰下げて66歳から78歳までに受給する年金総額65.04万円×12年=780.48万円


5年繰下げて70歳から老齢基礎年金を受給する場合
損益分岐年齢70歳+12年=82歳
65歳~82歳までに受給する年金総額60万円×(82歳?65歳)=1020万円
5年繰下げて70歳から受給開始する場合の年金額60万円×(100%+0.7%×12×5年)÷100=85.2万円
5年繰下げて70歳から82歳までに受給する年金総額85.2万円×12年=1022.4万円




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