タンス預金の総額は

 
第一生命経済研究所の試算によると「1995年末3兆円弱だったのが、約10年後の2006年初めには27兆7千億円までに増加した。」とのことです。

なぜこれほど巨額の現金が家庭のタンスに眠っているのでしょうか? 引き金は、1990年後半に起きたバブル崩壊による金融機関の破綻劇です。その後の日本経済の低迷による長~い長~いデフレと超低金利、更に銀行ATM利用料の有料化などが重なり、金融機関離れが起き、タンス預金が増加した、と考えられています。また、タンス預金が高齢者に多いのは、第2次世界大戦後に実行された「預金封鎖」の苦い記憶の影響があるのかも知れません。

タンス預金は日本の専売特許ではありません。実はロシアやベトナムでもタンス預金の比率が高いと言われています。金融機関の破綻やハイパーインフレなどの結果、国民は国や金融機関に対して不信感を持ち「金融機関に預けるよりタンス預金の方が安心」と考えるようになった訳です。でも、国の経済状況が落ち着いてきた最近では、タンス預金の比率が下がってきているとか。


日本でタンス預金が増えた理由

主な理由は次の3つ
  • 超低金利
  • 銀行ATM利用料の有料化
  • 金融機関の破綻の可能性

が挙げられます。

銀行に預ける理由は「元本は保証。更に利息が付いて元本が増える」です。しかし、つい最近までそうとは言えない状況でした。普通預金金利はなんと0.001%という超超超低金利。100万円を1年間預けても1年間の手取利息は8円しかありません。

一方、急に現金が必要になり銀行ATMから時間外に預金を引き出すと、1回につき少なくとも105円が手数料として預金口座から引落とされます。100万円+8円-105円=元本割れ! これでは「銀行に預金しても元本は減っちゃう。タンス預金の方がよっぽどまし」と考えてもおかしくありません。

また、バブル崩壊前までは誰もが「銀行だけは倒産しない」と信じていました。ところが、1995年兵庫銀行を皮切りに北海道拓殖銀行、日本長期信用銀行、日本債券信用銀行など大手銀行さえもがバタバタと破綻して行きました。「次はどの銀行……」と気が休まることがありません。破綻に怯えるより手元においておく方がどれほど安心か、とタンス預金が増えていった、という訳です。

タンス預金には3つのリスクが潜んでいます。詳しくは次のページで

【関連リンク】