あなたはどのエコ貯金?
「エコ貯金」とは、「環境や社会のためにどのくらい使われるか」を意識して預貯金・投資を選ぶ新しい貯金スタイルです。1991年10月に設立された国際環境NGO(非政府・非営利組織)A SEED JAPAN(青年による環境と開発と協力と平等のための国際行動)は「エコ貯金」を次の3つタイプに分類しています。- 預貯金型エコ貯金:銀行を選ぶ
- 出資型エコ貯金:市民が作ったバンクに預ける
- 投資型エコ貯金:直接企業を選ぶ
ちょうど金融資産を運用する時に自分にピッタリの銀行や金融商品、会社などを選ぶように、自分の価値観にあう金融機関や企業、投資先などを選ぶわけです。
非営利の金融機関を選ぶ
都市銀行やゆうちょ銀行は営利企業です。預金者のお金を様々な人や団体、会社等に融資して利益を上げ、その一部を利息として預金者に還元します。A SEED JAPANが2008年3月7日に行った「金融機関の社会的責任に関する公開質問状」の中の「環境事業への融資実績 環境・社会配慮型融資の金額(2006年度の新規・追加融資額)と融資全体に対する割合」に対し、三菱東京UFJ銀行は約641億円(融資割合0.08%)、みずほ銀行は1001億円(融資割合は無回答)と回答、三井住友銀行は無回答でした。都市銀行では環境や社会配慮型企業への融資はほとんど行っていないようです。労働金庫や信用金庫は次の2点で銀行と明らかに異なります。
- 非営利性
- 融資先(労働金庫は企業へ融資しない、信用金庫は労働者の生活のために融資する)
従って労働金庫や信用金庫は、銀行が融資しない(できない)地域の企業や団体・組合等へ融資したり、地域の環境を保全・改善するために融資することが可能なのです。
近畿ろうきんは、「ソーシャルファンド預金」でNPOへの融資を拡大しました。大和信用金庫(奈良県桜井市)では「大和川定期預金」を通して長年「大和川の水質改善」に取り組んできました。それが認められ、社団法人日本フィランソロピー協会主催の第5回フィランソロピー特別賞・地球環境賞を受賞しました。
*フィランソロピー:語源はギリシアのフィラン(愛)とアンソロポス(人類)。人類愛、博愛、慈善といった意味だが、企業による社会貢献活動・慈善的な寄付行為などの意味でアメリカでよく使われている。
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