貯蓄/貯蓄できない人のための貯め方

あなたのお金に意思を持たせる「エコ貯金」(3ページ目)

お金は世界中を駆け巡っています。その流れにあなたの意思を反映したいと思いませんか? エコ貯金ならそれができます。どこで扱っているのでしょうか。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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地方銀行でエコ貯金

地方銀行のエコ定期預金の例
地方銀行は営利を目的としてはいますが、地域の中小企業や個人事業主などを対象とする地域密着型の経営で、地域の要望に即した融資や支援が可能です。例えば滋賀銀行は、ATMやテレホンバンキング、インターネットで定期預金を預け入れると、申込用紙が節約できるとして1回につき7円を小学校の「学校ビオトープ作り資金」として寄付する『しがぎん』エコプラス定期や、定期預金の金額に応じて銀行が費用を負担して温室効果ガス排出権を購入する『カーボンオフセット定期預金』(国内の金融機関で初)などの環境保全型の定期預金を取り扱っています。

社団法人日本フィランソロピー協会は「環境を主軸としたCSR経営を実践している」として第5回フィランソロピー大賞(平成20年2月28日)を滋賀銀行に贈りました。第3回の大賞は(株)カタログハウスです。

*賞の目的:本業を通じた社会貢献活動を顕彰し、21世紀の新しい企業行動モデルを広く世に示すことで、CSR経営の推進を目指す。

出資型エコ貯金の代表NPOバンク

コミュニティー・ユース・バンクmomoは、東海3県(愛知・岐阜・三重)で持続可能な地域づくりを行う事業に融資を行う市民による市民のためのNPOバンクです。無農薬・無化学肥料による生鮮野菜の生産と提供を目指す個人や、マイクロ水力発電によるエネルギー自給モデル構築事業のNPOなどに融資しています。東京コミュニティーパワーバンクは、空店舗を利用した子育て在宅支援事業の内装費や障害者デイケアセンター改修費、リユースショップの設備資金などに融資しています。

日本のNPOバンク

このように、趣旨に賛同する市民から出資金を集めて地域社会や福祉、社会問題、環境問題などに取り組むNPOや団体、個人に融資するNPOバンクが日本には約10団体あります。銀行の融資対象とならない事業をサポートするNPOバンクに出資するのはとても意味のあることですが、次のデメリットがあることを承知しておきましょう。
  • 出資金は元本保証されない
  • 出資金は自由に引き出すことができない
  • 損失に対し無限責任を負う可能性がある

投資事業有限責任組合「いわてNPOバンク」によると、「ミュニティー・ユース・バンクmomoや未来バンク、北海道NPOバンクなどは組織形態が民法上の任意組合であり、民法上の任意組合等は出資者全員が無限責任を負う。有限責任組合員と無限責任組合員で構成される投資事業有限責任組合であれば出資者は有限組合員となり出資額を超えて弁済責任を負うことはない」。今までに破綻したNPOバンクはありませんが、万が一の時に無限責任では出資金だけでなく私財まで失うことにもなりかねません。出資する前に賛同するNPOバンクの組織形態や責任の範囲等を明確に確認することが必要です。

市民ファンドに出資するエコ貯金については次ページで
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