貯蓄/貯蓄する基本の方法

「72の法則」って本当に利用価値あり?

「複利運用している元本が2倍になるのは何年後?」そんな時に使うのが「72の法則」とか。「知らなかった」「すばらしい!」と感動していたところ、「今の銀行金利なら69の方がいいよ~」という声が……。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

  • Comment Page Icon

低金利時代は「69の法則」がベター

元金が2倍になる年数を求める式
 
「複利運用している元本が2倍になるのは何年後?」そんな時に使う使うのが「72の法則」(「元本が2倍になる年数=72÷年率」例:年率2%の金融商品で運用すると、72÷2=36 36年で2倍になる)とか。「知らなかった」「すばらしい!」と感動していたところ、「今の銀行金利なら69の方がいいよ~」という声が……。

飯高茂教授(学習院大学理学部)によると、「金利が2%以下の場合は69の法則の方が誤差が少ない」(Jounal of Financial Planning 2008年8月号)。現在、銀行の定期預金利率は1%前後です。では簡便法の「69」と「72」ではどのくらいの誤差があるのでしょう。

 
「72の法則」「69の法則」と理論値
 

年利2%以下の場合は確かに「69」を用いたほうが、4%以上では「72」が理論値に近い年数になります。2%超~4%未満では、72の法則では期間は長めに、69の法則では短めに出ますが、それ程の差はありません。

72の法則は年利8%前後で使おう

元本の2倍にするときに用いる近似値
 
では「78の法則」は何%で使うのがいいのでしょうか。前出の飯高教授によると「金利が低い時は誤差も大きくなるが20%未満ならおおむね妥当」。年率15%では「78の法則」は5.2年、一方近似値では4.96年です。年率20%では3.9年に対し3.8年となります。近似値の一覧表から判断すると、1~5%は「70」を、5~20%は「72」を用いるとより近い年数を出すことができるようです。


半年複利や積立の場合に使える計算式は次ページで
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます