コバンザメ投資法の特徴の1つは保有期間が1~2ヶ月ということでしたが、最近ではこれほど長く保有することなく、スイングトレード並みに短くなりました。というのも以前ほど株価が大きく動かなくなってしまったからです。その背景には法が変わったという大きな理由があるのです。
2005年6月1日から法が変わった!
ジンベイザメに例えられている機関投資家が、トピックスに採用された銘柄の株を買う日は決まっていて、この日を「トピックス買いの日」と呼んでいます。東証2部から東証1部に昇格した銘柄については2005年6月1日から、指定替えの月の最終営業日の1日前になります。
例えば、2006年3月1日に東証2部から東証1部に指定替えになる銘柄の場合、昇格発表は2月20日になります。この日に1部に昇格する銘柄が東証のホームページの「一部指定・市場変更等」で発表されます。発表日の午後3時30分ころまでには発表になります。もし何の発表もなければ、昇格銘柄は「なし」ということになります。
そして3月1日が東証2部から東証1部に指定替えになる日で、末日の前日の3月30日がトピックス買いの日ということになります。3月は31日まであり、末日の前日である30日が営業日なので、この日がトピックス買いの日ということになります。ここで、日数を見てみると昇格発表からトピックス買いの日までに約40日もあるのです。
トピックス買いまでの基本的な流れです。赤丸の日が要チェック日! |
これらの重要な日は、営業日でなければ前倒しになります。もちろん末日が30日の月であればトピックス買いの日は29日ということになります。
実は、2005年6月1日以前は昇格発表からトピックス買いの日までが短かったのです。20日に発表になったと思ったら、その月の最終営業日がトピックス買いの日でした。この間約10日、営業日で考えると7日程度だったのです。そのためトピックス買いの株価の上昇を狙って買いが殺到し、市場が過熱してしまったのでトピックス買いの日程が変更になったのです。
なぜトピックス買いが起きるのか?
「トピックス買い」が起きる理由は、トピックス連動型の投資信託などを運用している機関投資家が、新しく東証1部に昇格した銘柄を買うからです。トピックスが東証1部の全銘柄を対象にしているので、今まで東証2部に上場していた銘柄はトピックスに関係なかったわけです。しかし、見事東証1部に昇格した銘柄は、今後トピックスを算出する上で仲間はずれにするわけにはいきません。そこで新たに昇格した銘柄の株を買い、仲間に入れるのです。機関投資家は大量に買い付けるので株価に影響を与えます。「機関投資家が買うぞ!」となると株価の上昇が期待できるので、その結果注目されるというわけです。
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