米国市場を見る!
7月の後半に日経平均が暴落をしたのは記憶に新しいと思いますが、その背景にあるのが米国株の下落。つまり、米国市場が暴落したことが日本市場に大きな影響を与えたのです。米国株と日本株の関係は、こちらの記事で。
「515円安!日経平均が暴落したワケ」
ということは、その日の日経平均が上がるか下がるかは、米国市場がどうなったのかを見ると、ある程度わかることになります。米国株の指標であるダウが上がれば、だいたい日経平均も上がりますし、下がれば同じように下がる傾向にあります。
ここ約3ヶ月のダウの動き。 出所:マネックス証券ホームページ |
ただし、7月30日のように、前営業日のダウが208ドルもの下落したにもかかわらず、日経平均がプラス引けになるということもあります。だから、ダウが下がったとしても終値で見たら日経平均はプラスで引けたということもあるので、すべてが同じように動くわけではありません。
シカゴに秘密あり!?
もう1つ日経平均に大きな影響を与えるのが、シカゴの日経先物です。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME:ChicagoMercantile Exchange)で取引されている日経平均の先物で、CMEと呼ばれています先物の市場はシカゴの他にシンガポール、そして大証があります。シンガポールの場合には、大証よりも早く寄り付くために、この値がどのくらいで始まるかも、市場に影響を与えています。大証の場合は、日本時間で動いていますし、日経平均とも深く関連しているのは、「先物主導で売られた」なんていうフレーズをよく聞くことからお分かりかもしれません。
さて、東京市場とは時間が全く異なるシカゴ日経先物ですが、日経平均とどういう関係にあるかというと、日経平均はシカゴ日経先物終値に鞘よせする傾向にあるのです。
「鞘よせ」というのは、同じ時刻において銘柄間の株価の差(これを「鞘」といいます)が、縮まること。つまり、今回の記事で言えば、日経平均株価の寄り付きが、シカゴ日経先物終値に近づくということです。
しかも、前日の大証先物と大きく値を離している場合には、それが上昇であれ下落であれ、日経も大きく動くといわれています。その基準としては200円が目安となっていて、前日の大証先物よりもシカゴ日経先物が200円高ければ全面高になり、逆に200円安くなっていれば全面安になる傾向にあるのです。
シカゴ日経先物は「CME Delayed Futures & Options Quotes」で確認することができます。英語での表示ですが、「SETT」を見ればOK。これが終値になり、日経平均が鞘よせする可能性が高い価格になります。
したがって、シカゴ日経先物がどういう動きをしたかによって、買いから入るのがいのか、それとも売りかという判断ができるというわけです。しかし、寄り付いてから、日経平均が予想を大きくはずれるような動きを見せた場合には、その後は逆に動く可能性もあります。そのために、市場の状況に合わせるというのは、とても大切なことなのです。
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