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874円安!なぜここまで株価が下がるのか?

8月17日の日経平均株価は、前日比874円安という大幅続落となりました。全面安の展開で、年初来安値を更新。なぜここまで下がったのでしょうか。その原因を探ってみます。チャートはマネックス証券ホームページより。

川崎 さちえ

執筆者:川崎 さちえ

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株安が止まりません。8月17日の日経平均株価の終値は前日比874円安の15,273円と、大幅続落となり、年初来安値を更新しました。私が株取引を始めてから874円安という、これほどまでの大幅下落は初めてのこと。これまで500円安でもかなり動揺が広がったのですが、今回の874円というのは、かなり衝撃的だったのではないかと思います。
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日経平均株価の日足チャート。
出所:マネックス証券ホームページ 

では、なぜここまで株価が下がるのでしょうか。その理由を探ってみましょう。

パニック売りが止まらない

日本の相場は米国市場の動向に大きな影響を受けています。その米国市場での株価の下落を受けて、連日朝から売り先行となりました。この根底にあるのは「サブプライム問題」。これが今回の株価下落の要因の1つになっているのは、間違いないでしょう。

実はサブプライム問題を抱えているのは米国だけではありません。三菱UFJフィナンシャル・グループ、住友信託銀行などもその問題を抱えているのです。

三菱UFJは7月末時点で約50億円の評価損が生じたと発表し、サブプライム関連の金融商品への投資は約2,800億円にのぼります。また、住友信託銀行はサブプライム関連の金融商品への投資で、2億円の含み損を抱えているのです。

こういった負の要素がたくさんあるので、なかなか株価が本格的には反発できない状況になっているようです。しかも「年初来安値更新」という言葉さえも、投資家にとってはかなりマイナス要因になり、パニック売りが加速してますます株価を押し下げている様子が伺えます。

ちなみにTOPIXも連日で安値更新をしています。
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TOPIXの推移。
出所:マネックス証券ホームページ


円高進行が株価を下げる

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ドルの動き。急速な円高が伺える。
出所:マネックス証券ホームページ
さらに日経平均の下落に追い討ちをかけているのが、円高進行。対ドルにおいては、日本時間の17日朝方112円台に突入しました。その後は113円台に戻ったのですが、再び112円台へ。少し前までは1ドル123円だったことから考えると、猛烈な円高ということになります。

円高になると、当然輸出関連の株が売られます。日経平均を引っ張るような自動車株や電機株も、ダイレクトに円高の影響を受けて株価を下げています。また、これまでの円安によって企業業績の上方修正期待があったのですが、それが崩れたという見方もでき、さらに売りを呼ぶ形となっているのです。

それから、円高の要因としては、最近では個人の間でFX(外国為替証拠金取引)が人気化していたことも考えられます。円安のときにドルを買っていた投資家が、一転円高になる、つまりドル安になってしまったので、慌てて円を買い戻しているために、円高に拍車をかけている可能性もあるのです。FX人気が裏目に出てしまったのかもしれません。

次のページでは、さらに株価下落の要因を見てみましょう。!次のページへ>>>
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