投資家には特有の心理がある
 

「利食いは遅く、損切りは早く」

これは投資におけるセオリーのようなもの。投資家であれば一度は耳にしたことがある言葉なのではないでしょうか。でも、この言葉を知っていることと実際これができているかどうかは、全く別問題です。「損切りは遅く、利食いは早く」になってしまっていることが多いかもしれません。

ではなぜこのような逆のパターンになってしまうのでしょうか。

それは投資家の心理が関係しているからです。それがどんな心理なのかというと、まずはお金が減ってしまうことへの恐怖心です。
 

株価が下がって含み損を見たとき、「う~ん」と考えてしまうことも多い。だから、損切りができないといるというあるのだが・・・。

株価が下がって含み損を見たとき、「う~ん」と考えてしまうことも多い。だから、損切りができないということもあるのだが・・・。

損切りをするということは、少なくとも損を確定してしまうことで、これは、ダイレクトにお金が減ることを意味します。普通に考えて、お金が減ることは誰だって嫌なので、そこで迷いが生じ、こう考えてしまうのではないでしょうか。

う~ん、これだけ減ってしまうのか…。

こう考えているときは、ここで損切りをして次の投資をした方が資金効率を考えてもいいという考えは、ほとんど姿を消してしまっています。目の前には、「減る」という現実があるので、それを受け入れるだけで精一杯だからです。
だから、損切りをすることができずに、塩漬け状態に陥ってしまう。
 

もう少し待てば…きっと株価は・・・ 

他にどんな心理が働くのかというと、「もう少し待てば、きっと株価が上がってくる」という淡い期待です。ただ、この「もう少し」がけっこう曲者で、具体的にどのくらいなのかを全く設定していないので、結局ズルズルと含み損をかかえた状態が続くことになります。

なので、もし「もう少し待てば…」という考えがあるのであれば、ちゃんと期間を設定することをおすすめします。それが1週間なのか、1ヶ月なのかは投資スタンスや考えによって違います。それに加えて、株価が下落した要因によっても違うでしょう。

たとえば、リーマンショックのように世界的に大きな打撃になるような出来事による下落の場合には、そう簡単には株価は回復しないのですが、業績にも問題がなくただ日経平均が下がったから連安になったということであれば、回復も早い傾向にあります。
でも、結局のところ回復には時間がかかることもあるので、どんなときでも期間を定める必要はあると思います。

次のページでは、もう1つ、投資における行動心理学の観点から、損切りができない理由を探ってみましょう。