今私たちがすべき大切なこと
相場が悪いときだからこそ、長い時間軸を持つべき。明日の株価を気にするよりも、10年、20年後の未来を見つめよう。 |
村山社長:相場が下がっているといってもいろいろな局面があって、僕自身はここ1年半の動きは大きな変化だと思っています。価値のあるものが下がっているという点では投資の好機であるのは間違いないとは思うのですが、考え方をしっかり持つべきでしょうね。
ガイド:どういうように?
村山社長:一番大事なことは、自分の時間軸ですよ。人間、いつまで生きるのかはわからないのですが、あと10年だと思っている人はあまりいないと思うのです。だから、誰にとっても自分の人生はある意味永遠みたいな感覚があるんです。300年は生きないけど、10年、20年、その先はぼんやりしている。そういう長い時間で投資を考えればいいと思います、逆に、そういう時間以外で投資を考えないことです。投資の世界で一番難しいのは、なにもしないこと、気にしないこと、考えないことなんです。ようするに、余計なことを考えたり、余計なことをするから、みんな失敗するわけですよ。
ガイド:でも、やっぱりついつい考えますよね?
村山社長:でしょ?だからこそ長い時間軸を持つことがとても大事なことなんだと思いますね。そう考えて毎月積み立てをしていけば、知らないうちに時間もたっているはずです。それで必要な時が来ればどんどん使えばいいんですよ。
お金を使うのって難しい
ガイド:使うのってけっこう難しいと思うんです。1回増えると、もっと増やしたいと思ってしまうんですよね。村山社長:それはみんなそうですよね。でもお金を使うということは、ものすごく大事なことなんです。世界を見ると使いたいと思っている人のほうが圧倒的に多いのですが、日本人は根がまじめな国民だから、増えるともっと増やそうと思ってしまう。でも、それは社会にとっても良くないことなんですよ。
ガイド:どういう点がですか?
村山社長:使わなかったら、お金の意味がありませんよ。だってお金を使えば、使った先の人の収入になるわけですからね。つまりお金が回ってくるのです。僕がこの投信会社をやっている目的は、みんながお金を使いながら増やしていくという世の中にしたいからです。そういう世の中になるのを見たいと思うから、今こうしてやってきているんです。だから使ってほしいんですよ。そのためにはやっぱり増えないとね。お金を使いながら増やすという感覚を身につける必要はあるでしょうね。
ガイド:そのためには?
村山社長:無駄なことは減らして、余った分は投資をして増やす。そして自分が本当にやりたいと思うことにどんどん使っていくのが一番の理想なんです。
投資をやめることに対して
ガイド:相場が悪いと途中でやめたくなってしまうこともあると思うのですが、その点いかがですか?村山社長:途中でやめるのはその人の考えなので仕方ないかもしれませんが、でも最終的にはお金を増やして豊かになって自分の好きなことにお金を使うためには、途中でやめてまた始めてというのは効率が良くないわけですよ。そこで動かないということがとても大切なんですけどね。
ガイド:動かないために必要なことは?
村山社長:というか、動いてもいいんですよ。ただ、長期投資という考え方が「これはいいな」となったらやればいいと思うんです。そう思わないのにやってもね。好きであればやってもいいし、嫌いならやらない方がいいような気がします。
ガイド:それはどんなことにも共通することだと思いますね。トレードが好きならやればいいし、嫌いならやらないほうが絶対にいいわけで。ちなみに、トレードに関してはどうお考えですか?マーケットの動きを見て短期でトレードをしたりするのは、長期投資とは無縁の世界のような気がしますが…。
これに対して、村山社長から意外な言葉が。それは次のページに続きます。