年金/年金アーカイブ

宙に浮いた年金を取り返す!実録レポ中編

年金を取り返す実録レポート第2弾。社会保険事務所の記録になかった国民年金の納付書が出てきたのは良かったんですが、全ての期間あったわけではありませんでした。さて、どうする?

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

  • Comment Page Icon

国民年金手帳を発見!

画像の代替テキスト
複数の手帳を持っている方は、早急に統合手続を!
お待たせしました!宙に浮いた年金を取り戻す実録レポートの第2弾をお送りします。今までの経過については、宙に浮いた年金を取り戻す!実録レポ前編をご覧ください。

社会保険庁が管理するAさんの年金加入履歴は、厚生年金が約400月で、国民年金が0月となっていたことをAさんに報告したところ、Aさんから国民年金に加入していたこと、そしてその納付書まであるとのことをお聞きした。そして再度Aさんとお会いする約束をした。というのが、前回の記事の最後の部分でした。

で、今回の記事は再度Aさんとお会いしたところから始まります。

Aさんが持ってこられたのは、納付書が綴じられた「国民年金手帳」でした。今や見ることもなくなった国民年金手帳ですが、旧法(昭和63年以前)では、国民年金に加入していた自営業者等は普通に持っていました。手帳の色は「オレンジ」でも「青」でもなく、「やまぶき色」です。手帳の大きさは変わりません。

手帳を拝見すると、確かに納付書が綴じられています。これで国民年金を納付していたことは確認できました。

昭和40年代に納められていた保険料は、なんと月450円。時代の流れを感じずにはいれませんね。

Aさんの事例こそが、消えた年金記録の典型例!?

ご本人の国民年金手帳であることは確認できました。そうすると、何故社会保険庁の記録が無いのか?ということになります。

原因として考えられるのは、「統合漏れ」。国民年金手帳にも番号が振り当てられていますが、これがご本人の基礎年金番号に統合されていないというケースは少なくありません。

平成9年に基礎年金番号がスタートした際、国は別々の番号を持つ方々に統合の案内をしています。ただ、広報不足もあり、また本人の申請が必要なこともあり、完全に統合されていないようです。これが、「消えた年金記録」の件数の内、かなりを占めているといって良いでしょう。

Aさんについても、基礎年金番号は厚生年金の番号を引き継いでいて、国民年金の番号は別の番号になっています。これが国民年金の記録がなかった原因なんでしょう。ただ、この問題は社会保険事務所に行き、統合してもらえば済む話なので、何の問題もありません。

ただ、ここで一つ問題が浮かび上がってきました。

事情は複雑になる可能性も(次ページで)
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます