11ヵ月と12ヵ月の差とは?
老齢厚生年金を受け取るには、まず前のページにある「受給資格期間」を満たす必要がある |
この2つの老齢厚生年金にはちょっとした要件の差が設けられています。その「差」とは、厚生年金の加入期間の長さで、「65歳以降の老齢厚生年金」については、加入期間が1ヵ月でもあればよいのに対し、「60歳代前半の老齢厚生年金」は加入期間が1年(12ヵ月)なければなりません。
例えば昭和24年5月生まれの男性の方が、厚生年金の加入期間が12ヵ月あれば60歳から老齢厚生年金を受け取ることができるのに対し、加入期間が11ヵ月しかないと、老齢厚生年金は65歳からしか受け取ることができません。
加入期間が短いため、年金額の差はそれほど大きくないと思いますが、「11月 と 12月」、超えれるなら、超えておきたい差ですね。
1月の差で、40万円もの差が……
老齢厚生年金には「加給年金」という名の家族手当のような制度があります。65歳未満の配偶者や18歳年度末までの子供がいる場合に支給されるもので、年金を受け取る本人の生年月日によりますが、配偶者がいる場合、年間約40万円が配偶者が65歳になるまで受け取れる「お得な」年金と言えます。このお得な「加給年金」にも加入期間の要件があります。その要件とは厚生年金の加入期間が「240月」以上あることで、加入期間が239月なら、この加給年金は1円も受け取ることができません(中高齢の期間短縮特例の該当者は除く)。
これ以外にも、遺族厚生年金に加算される中高齢寡婦加算という制度についても、240月という要件が必要な場合もあります。「239月 と 240月」、この壁は是非とも超えておきたいところですね。
たかが1月、されど1月、皆さんももう一度、ねんきん特別便を見直してみてはいかがでしょうか?
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