年金/遺族年金の仕組み

会社員の遺族年金額をシミュレーション

万が一の時に支給される遺族年金ですが、職業や家族構成によって受け取れる額は変わってきます。そこで今回は会社員一家の遺族年金額をシミュレーションしてみます。

和田 雅彦

執筆者:和田 雅彦

年金ガイド

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会社員一家(4人家族)の遺族年金

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遺族厚生年金は、子供の有無にかかわらず支給されるが、遺族基礎年金は子供(18歳年度末まで)がいないと支給されない
一般的に遺族のためのお金の準備というと生命保険を浮かべる方が多いと思いますが、公的年金から支給される遺族年金も遺族の生活保障の重要な役割となるものです。しかしこの遺族年金、職業や家族構成によって支給される額はかなり変わってきます。

今の状況で大黒柱に万が一のことがあった場合いくら出るのか?

これをしっかり把握しないと、残された遺族が思いがけず生活に困ってしまうということも考えられます。そこで今回は「会社員一家」の遺族年金について検証したいと思います。

■前提の家族構成
会社員のAさん(38歳)は、妻(36歳)、長男(9歳)、長女(5歳)との4人家族です。奥さんとはAさんが28歳の時に結婚し、今年で結婚10年目になります。奥さんはAさんとの結婚を機に専業主婦となりました。子供2人は障害等もなく元気です。

今、支給される年金額は177万円

年金については、大学を卒業し会社員となってからずっと(16年、192月)厚生年金に加入しています。

会社員であるAさんに万が一のことがあったときに受け取れる遺族年金は、「遺族厚生年金」と「遺族基礎年金」となります。

Aさんの会社員として入社から今までの平均年収が480万円程とすると、支給される遺族厚生年金は年額52万円ほどとなります。これが、奥さんが再婚などしない限り、一生支給され続けます。一方、遺族基礎年金は、125万円(80万円+子供の加算額(2人分)45万円)程となります。

ですから、今死亡すると、公的年金から「約177万円」支給されることになります。但し、一生涯177万円を受け取れるわけではありません。

一生涯受取可能な遺族厚生年金に対し、遺族基礎年金は子供が18歳年度末になると打ち切りになってしまいます。

次ページで更に詳しく検証します

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