年金

振替加算は妻だけのものではない! あと2ヶ月で、650万円増える!(2ページ目)

夫はサラリーマンで妻は専業主婦がモデル世帯だから、思い込みで年金のしくみを誤解していることもあるのです。久しぶりのQ&A形式のコラムです。

執筆者:All About 編集部

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あと2ヶ月、180ヶ月加入すれば…


S代さんが最初に厚生年金に加入したのは、41歳の時。
41歳以降の加入期間だけで178ヶ月あるのですから、あと2ヶ月厚生年金に加入できればで180ヶ月になりますね。178ヶ月と180ヶ月では、S代さん夫妻の受取れる年金額に大きな差がでます。



キーワードは、S代さんの生年月日と中高齢特例

S代さんは昭和21年2月生まれ。

S代さんのように昭和22年4月1日以前に生まれている場合には、35歳(男子の場合は40歳)以降の厚生年金の加入期間だけで15年(180ヶ月)以上あれば、20年加入していたとみなして、年金が支給されるようになるのです。これが中高齢の特例です。

まず、60歳から受給できる特別支給の老齢厚生年金の定額部分の計算が有利になります。実際には180ヶ月しか加入していなくても、240ヶ月(20年)加入していたとみなして年金額が計算されます。

また、夫婦世帯の場合では、加給年金や振替加算がつくメリットも見逃せません。
(注意:夫婦それぞれが20年(中高齢特例含む)以上厚生年金に加入し、その年金が受けられるようになると加算されない)
(1)定額部分を受給できるようになった時点で、生計維持関係のある配偶者(この場合は夫。年収850万円未満で厚生年金の加入期間が20年未満)がいれば、加給年金が加算される。
(2)加給年金の対象となっていた配偶者(この場合は夫)が65歳に達したら、配偶者の老齢基礎年金に振替加算が加算されて支給される

では、S代さんの場合、あと2ヶ月加入して増える年金額はどれぐらい?
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