文章:石津 史子(All About「年金」旧ガイド)
 

90歳以上の高齢者の数が100万人突破

寿命はどんどん延びて人生90年も現実のものに
その時考えるでは遅い!人生90年時代も現実のものとなりつつある。
平成17年版「高齢社会白書」によると、65歳以上の人口は過去最高の2488万人で、総人口に占める高齢化率は19.5%に上昇し、なんと、90歳以上の高齢者の数は初めて100万人(101万6千人)を超えたとのことです。

超高齢社会という実感がなくても、この数字を聞くと「なるほど」と納得せずにはいられないですよね。
一方、子どもの数は…というと、合計特殊出生率は戦後最悪を更新中です。平成15年に生まれた赤ちゃんの数は、112万4千人(対前年3万人減少)ですから、90歳以上の人口がその年の出生数を上回る日もそう遠くないでしょう。

年金受給期間と関係の深い65歳時の平均余命は、昭和22(1947)年には男性が10.16年、女性が12.22年でしたが、平成15(2003)年では、男性が18.02年、女性が23.04年となり、男性、女性とも810年前後長くなったことがわかりますよね。
 

人生が長くなっても経済的に自立できれば「ハッピーリタイアメント」

ハッピーリタイアメントはおめでたいこと
心身ともに健康で経済的に自立できれば、セカンドライフは待ち遠しいが…
さて、本来寿命が延び、仕事から解き放たれて自由を謳歌できる時間も延びることは歓迎すべきことです。

ただし、ハッピーリタイアメントは、心身ともに健康であること、経済的に自立していることが前提条件です。高齢社会白書には高齢者の家計収支の面で気がかりな報告があります。→関連する高齢社会白書のページはこちら

世帯主の年齢が65歳以上の無職世帯の可処分所得(収入から税や社会保険料を差し引いた収入)は、16万7,144円。一方消費支出は20万7,841円なので、毎月4万696円の赤字が生じており、その不足分貯蓄の取り崩しなどで補っているというのです。

補うことができる間はハッピーリタイアメントですが、余命を知ることができないために、おそらく高齢者の多くは老後資金が底をつく不安を抱えて暮らしておられるのかもしれませんね。でもこれは、今だけの特有の問題ではなく、今後私たち自身がその時を迎えた時にも引きずっていく課題なのだろうと思うのです。

先ほどの高齢白書の数字を引用すると…
男性の65歳からの平均余命である18年間、不足する約4万円を補いつづけるとしたら、864万円必要だということになります。ただし、この数字は税や社会保険料負担、貨幣価値も今後変わらない前提です。

平成16年の年金制度改正で「マクロ経済スライド」が導入され、今後20年くらいで年金の給付水準は15%程度抑制されることが決まっています。また、超高齢社会の到来ですから、年金だけでなく医療や介護についても制度が見直されて自己負担がアップすることになるかもしれません。
→マクロ経済スライドについてのコラム「What's"マクロ経済スライド"?」
→マクロ経済スライドや15%抑制についてのコラム小さくなるパイの分け方は?


それでは、どうすれば人生90年時代をハッピーにできるのでしょうか?>>