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老後資金の準備は確定給付型?確定拠出型?(2ページ目)

老後資金の準備方法として利用されることの多い個人年金。「確定給付型」と「確定拠出型」に分けてご案内します。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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利用者がだんだん増えています。401K

老後資金の準備方法~確定拠出型


「確定拠出型の年金」とは、確定給付型と同様に負担額(保険料や掛金)は確定していますが、将来受け取る年金額は運用しだいで異なるという点が違う年金です。定額で負担する年金の財源を、いろいろな金融商品で運用し、運用の成績次第で将来の年金額が変わってきます。負担額が一定なので、家計のキャッシュフローから無理のない負担額を決めることができます。
 

確定拠出型の年金として、「日本版401k」と呼ばれることのある確定拠出年金があります。確定拠出年金は公的年金の上乗せとなる年金で、企業年金として実施される企業型確定拠出年金と自営業者やフリーランスである国民年金の第1号被保険者や企業年金制度のない会社に勤務する第2号被保険者が任意で加入できる個人型確定拠出年金の2つがあります(詳細は「会社がやっている年金制度、401kって何?」を参照)。

企業型確定拠出年金
企業型の確定拠出年金は掛金の全額を会社が負担し、運用する商品や掛金の配分は加入者である従業員が選択します。
個人型確定拠出年金
個人型の確定拠出年金は掛金の全額を加入者が負担し、運用する商品や掛金の配分を自分で決定します。

確定拠出年金は、企業型も個人型もその運用成績によって将来受け取る年金額が決まります。確定拠出年金は2001年10月に始まった新しい年金制度ですが、加入者は毎年増えていて2007年8月末現在で、企業型の加入者が約249万人、個人型の加入者が約8万6千人にのぼります。

また、誰でも入れる確定拠出型の年金としては、変額個人年金保険があります。変額個人年金は、掛金を国内外の株や債券に投資して、運用の結果で年金額が変動する商品で、個人年金と資金運用の2つの性格を持つ投資タイプの年金です。

1つの商品の中で、複数の投資対象(国内外の株式や債券など)を設定し、投資対象ごとに「特別勘定」を設けます。投資対象ごとの特別勘定で、掛金は運用され、下図のように掛金の運用成績次第で年金額が変動します。掛金の負担方法は加入時に全額支払う一括型と積立型の2通りあります。

変額個人年金のおもなメリットとデメリットとして、以下のような点が挙げられます。
 
【変額個人年金のメリットとデメリット】
メリット デメリット
・掛金の運用方法を選択できる
・年金の支給開始前に死亡した場合は積立金に相当する死亡保障が支払われる(上乗せ分がある商品もある)
・年金額が掛金の運用次第で決まる
・生命保険料控除のみの対象となり、個人年金保険料控除が受けられない

変額個人年金の中には、年金額の最低保証がつけられるものもあるので、加入時にしっかり確認しましょう。

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