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千葉県中学受験動向(2ページ目)

近年開校した公立中高一貫校への関心が非常に高い千葉県。県立千葉高校が東大進学実績で渋谷教育学園幕張に超されるなど、公立伝統校が私立に押される状況にあるなか、今後の中高一貫校の教育動向が注目されます。

野倉 学

執筆者:野倉 学

学習・受験ガイド

際立つ渋谷教育学園幕張の存在

スケジュール帳
公立中高一貫校は男女ともに人気が高い
公立中高一貫校の受験倍率は落ち着く傾向にあります。といっても依然として高倍率であることに変わりありません。2008年に開校した県立千葉中の2010年の倍率は、男女定員各40名のところ、1次検査は男子2.5倍(前年3.0倍)、女子2.3倍(同2.5倍)。二次検査受検倍率は男女とも6.1倍(前年男子6.1倍、女子6.0倍)。2007年開校の千葉市立稲毛高校付属中の2010年の倍率は、男女定員各40名のところ、男子は9.8倍(前年9.7倍)、女子は11.1倍(同14.4倍)。まだ開校して間もないこともありますが、公立中高一貫校への受験生・保護者の関心は非常に高いといえます。

県立千葉高校が東大進学実績で渋谷教育学園幕張に超されるなど、公立伝統校が私立に押される状況にあるなか、今後の中高一貫校の教育動向が注目されます。

その渋谷教育学園幕張では、2010年の志願者数が前年より増加。2010年の東大合格者が47名(前年28名)、千葉大39名(同25名)など合格実績も着実に伸びているため、今後はさらに難易度が上がるでしょう。

2011年開校の千葉明徳はきょうだい校の千葉明徳高校との合流は行わず、6年一貫教育を行います。主要5教科の時間数を多く確保し、進学指導に力を入れるカリキュラム。今後進学校として他校と肩を並べることが予想されます。

千葉は埼玉と並んで授業料が安い

最後に千葉の特徴として、首都圏エリアでは埼玉と並んで費用が抑えられていることがあげられます。初年度納入金は、東京・神奈川は90万~100万円台が主なのに対し、千葉は70万~80万円台が多く、90万円台は少ない。東邦大学付属東邦が89万円、麗澤が87万円、市川が85万円、国府台女子学院は82万円、成田高校付属は59万円。東京エリアからの受験者が多い理由として、埼玉と同様にこのあたりの事情も関係していそうです。

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