「やりがいのある仕事をして生き生きと輝きたい!」という女性に最近注目されているのが「パラリーガル(またはリーガルアシスタント)」という仕事です。あまり聞きなれない言葉ですが、2004年6月までフジTV系列で放送されていたドラマ「離婚弁護士」で、津川雅彦さんが演じていた役がそれ。天海祐希扮する弁護士 間宮貴子のサポートをしていました。
パラリーガルの仕事は、弁護士の指導・監督のもとで、法的書類の作成や判例の調査など弁護士業務の一部を行います。現在は、資格があるわけではなく呼称にすぎませんが、今後、日本弁護士連合会では認定制度創設に向けて検討を始めています。
●アメリカではたくさんのパラリーガルが活躍中
パラリーガルは1960年代にアメリカで発展した専門職です。パラリーガルに手続的・定型的な業務を任せ、弁護士は高度な法的判断を伴う業務に専念というすみ分けができあがっています。
パラリーガルに任せる業務は事務所規模によって異なるようです。例えば小規模な事務所の場合、業務全般にわたる幅広い知識と、ときには秘書的な仕事も求められることになります。一方、大規模事務所の場合は訴訟部門や買収・合併部門などに細分化されるため、より専門化された知識と技能が求められようになります。
現在では、600校もの専門学校が養成講座を設けており、多くのパラリーガルが社会で活躍しています。
米国のパラリーガル
●将来は弁護士が急増の見込み
今年から法科大学院ができるなど、司法制度改革が進行中のため、今後、相当数の弁護士人口の増加が見込まれています。
改革の背景には、弁護士業界にも競争原理を取り入れて、利用者にとってより利用しやすい弁護士・法律事務所を実現しようとの考え方があります。それには、法律事務処理を効率化し、費用も安くすることが必要なため、『パラリーガルの活用』が不可欠であるといわれています。
クレジット・サラ金などの多重債務事件、交通事故処理などの分野での活躍が注目されていますが、一般企業の法務部などでのニーズも見込まれます。
パラリーガルとして経験を積みながら弁護士や司法書士を目指す人もいるそうです。また、パラリーガルを多く抱える大手の法律事務所では、外資系企業が顧客になることも多いので、法律の知識だけでなく、英文契約書の作成や翻訳など高度な英語力も求められる場合があります。
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