2006年4月にFPとして独立した古川悦子さん。20年勤務した保険会社での経験を活かして、保険のアドバイスを中心に活動中 |
でも、最近は30代、40代でキャリアアップの転職をしたり、今までの経験を活かして独立・起業したりする人もいます。今回は、20年勤めた保険会社を辞め、48歳でファイナンシャル・プランナーとして独立した古川悦子さんに、20代~30代にかけての仕事やお金の話、そして40代で退職、独立した経緯についてインタビューしました。
ギリギリの生活!仕事を覚えることに必死だった20代
鹿児島県出身の古川さんは、大学時代から東京でひとり暮し。短大卒業後、通商産業省秘書課でのアルバイト勤務を経て、24歳になる1ヶ月前に生命保険会社に入社しました。契約書類などの事務を担当していましたが、初任給は手取りで9万円。「入社してから、まずお金がすぐなくならないように、自動積立定期預金を毎月することにしました。とにかく、きつきつの生活していましたが、生活費がマイナスにならないように工夫していましたね。」(古川さん)
家賃は約4万円で、会社から住宅手当金が約3万円支給されたので、実質の負担は1万円。食費は、毎日安い社員食堂を利用し、家では自炊をしたいたそう。でも、積極的にスポーツや旅行などをしていました。
「福利厚生制度も手厚く、夏休みも混んでいないときに取ることができたので、旅行代金も安くすみました。20代の頃は、まずは仕事を覚えることで必死でしたね。」(古川さん)
この頃は毎月1万円とボーナス時に20万円、年間合計32万円を貯蓄し、30歳のときに約200万円が貯まっていました。
生活も安定、仕事もプライベートもレベルアップを目指す30代
30代になるとお給料も上がってきて生活面も余裕をもてるようになりました。35歳頃からは、自動積立の額を1万円増やして月2万円ずつ積立。ボーナスでは50万円を貯蓄に回しましたが、この頃に会社ですすめられた証券会社でMMFを購入。ずっと定期預金ばかりだったので、これが初めてチャレンジした投資だったそう。「当時は利回りもよかったのでMMFで4%ほど増えましたが、義務感でやったという感じだったので2年で解約してしまいました。」(古川さん)
35歳頃になると仕事も慣れてきて、もっとレベルアップした仕事をしたい、と仕事に対する意欲も強くなり、社内の昇進試験にもチャレンジしたりしました。でも、37歳のときに所属していた事務センターが埼玉県に移転することになり、当時神奈川県に住んでいた古川さんは通勤することが厳しいので、本社の団体営業へ異動することに。そこで、経理を担当することになりました。
本社勤務なんて、すごくやりがいのありそうな印象がありますが、実際は想像していたのとはだいぶ違っていたようです。