「売れてます」「一番人気です」には要注意。あなたに合った金融商品を選ぶ目を持ちましょう |
毎月分配型を選んではいけない
投資信託は、たくさんの投資家から集めたお金を、ファンドマネージャーが複数の株や債券に投資するものです。1万円から買うことができ、複数の株や債券に投資できるので、1つの株を買うよりもリスクを小さくする効果が期待できます。毎月コツコツ積み立てていくこともできたり、「投資は初めて」という人でもスタートしやすいのがメリットです。でも、販売されている投資信託にはさまざまな種類があるので、どの投資信託にすればいいのか悩む人も多いでしょう。最初に覚えておいていただきたいのが、「毎月分配型は選ばない」ということです。
「毎月分配型」とは、預金でいう利息のようなものが毎月受けとれるタイプの投資信託です。「グローバルソブリン」という世界中の債券に投資して、毎月分配金を受取る投資信託が、「おこづかいのように分配金が受取れる」と人気をよび、それ以来「毎月分配型」という種類のものが多く発売されるようになりました。そのため「いま一番売れている投資信託」「人気がある」というキャッチフレーズが使われやすいのです。
でもこれは、いままで蓄えてきた資産を使っていく世代、つまり高齢者にとってはメリットがある金融商品ですが、これから資産を作っていく私たちのような世代にとってはあまりふさわしい商品とはいえません。分配金は受取らずに投資に回し、利息にも利息がつく「複利運用」をして資産を増やしていくことが重要だからです。これが「お金を働かせること」でもあるんですね。ですから、投資信託を買うときには「毎月分配型」ではなく、「分配金再投資型」というのを選ぶようにしてください。