株式・株投の保有額上位は「東海」「関東」「近畿」
有価証券の保有割合が増えたようですが、その中で「株式・株式投信」の保有額の多い上位3地域は、東海(199万円)、近畿(181万円)、関東(173万円)でした。
また、都市別ランキングでは、努力型お金持ち都市トップに輝いた和歌山市がトップとなりました(552万円)。以下、津市、横浜市と続きます。
株式・株投の保有“割合”だと2位と3位が逆転
株式や株式投信の保有残高の貯蓄残高全体に占める割合を計算し、ランキングしました。
地域別ランキングでは、保有“額”と保有“割合”とでは、ほとんどランキングには変化がありませんが、近畿が2位になり、九州が7位から5位に上がっています。
都市別ランキングでは、株式・株投保有額ランキングと同様に和歌山市がトップで、貯蓄全体の27%を保有しています。最も保有割合の低い長崎市は3%となっており、大きな差があります。
【家計調査の落とし穴】
家計調査の場合、都市別集計では、都市ごとの集計世帯数はさほど多くなく、例えば和歌山市であれば69世帯しかありません。
家計調査では、(二人以上の世帯の調査の場合)調査対象の世帯は6か月で次の世帯と交替します。そして、交替前後に数値が大きく異なることの無いように、毎月6分の1ずつ交替していきます。
和歌山市の貯蓄額、株式・株投の保有額の推移を追っていくと(平成17年1-3月、4-6月、7-9月、10-12月)、次のような結果になっています。
ここから、4-6月の調査で貯蓄額が急増し、株式・株投の保有額も7-9月に急増した結果、平成17年平均の数値が大きくなったと考えられます。つまり、平成17年平均は、和歌山市全体の金額の変化というよりも、調査対象となった世帯の影響を強く受けていることがわかります(平成17年の途中から調査対象となった一部の世帯が貯蓄や株式・株投をたくさん保有していたと推測することができます)。
このような集計を見る場合には、注意が必要だということがわかります。