遺族年金ってどんなもの?
どんなことがあっても生き抜いていく強さを身につけていくことも、大切な「備え」になります |
会社員の方が亡くなったときは、遺族は遺族厚生年金と遺族基礎年金という二種類がもらえます。自営業者などがなくなったときは遺族基礎年金だけがもらえます。
<遺族年金、おおまかなことだけでも知っておきましょう>
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受取人は、亡くなった人に扶養されていることが必要。受取人には優先順位がある。
金額は年額。毎年金額が改定されるが、表は平成19年度の金額。 「子」「孫」とは、18歳の年度末(障害がある場合は20歳未満)まで。 表の他にもいくつかの給付があります。 |
この春から、若い女性に厳しくなった!
図の中の、ピンクの★印のところが、この春から変わった部分です。30歳未満の子を養育していない妻
以前は、年齢や子の有無に関わらず、遺族厚生年金は年をとるまでずっと受け取ることができました。(再婚するともらえなくなる。)
それが、今年の4月からは、「夫が死亡した時点で30歳未満で子どもを養育していない妻」は、遺族厚生年金を5年間しかもらえないことになりました。子どもがいないので、遺族基礎年金はもともともらえません。
子どもがいても、夫方の両親に引き取られたなど、妻が養育していない場合は5年間しかもらえません。最初は子どもを養育していて途中で養育しなくなった場合は、養育しなくなった時点で30歳未満であれば、そこから5年間で給付が終わります。
40歳未満の子を養育していない妻
さらに、30代の妻に対しても厳しくなりました。以前は、「夫が死亡した時点で35歳以上で子どもを養育していない妻」は、40歳から65歳になるまでの間、「中高齢寡婦加算」というお金を遺族厚生年金にプラスしてもらえました。これは、子どもがいないために「遺族基礎年金」がもらえないという妻のために、「遺族厚生年金」を少し多めにあげましょうというものです。
ところが、これが「夫が死亡した時点で40歳以上」でないともらえなくなったのです。
世の中は子どものいない女性に冷たい?
愛する人の子を産む夢が叶う前に夫に先立たれ、なのに子どもがいないという理由で年金も優遇されないというのは、なんだかヒドイ話のようにも感じます。しかし、こんな風に考えてみてはどうでしょうか。「私はまだ若い。辛さは忘れられるものではないけれど、恋愛だって仕事だって、その気になればチャンスはいくらでもある。制度が厳しくなったというのは、いつまでも泣いていないで前を向いて歩きだしなさいと、背中を押してくれているということなんだ」
実際にそういう立場になったらそんなことを考える余裕もないかもしれませんが、女性に、自分で生きていく力が求められているというのは事実だと思います。万が一の備え=年金と生命保険ではなく、生きていく精神的・体力的な強さや、社会に再度出て行くためのキャリアをつけることも、大切な備えだと思います。
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■参考リンク&記事
・「愛する夫の死、あなたは生きていける?2」 AllAbout マネープラン入門
・「第一子誕生! マネープランはどう変わる?」AllAbout マネープラン入門
・「遺族年金の仕組み」日本年金機構
・ また社会に出られるかな? 市場価値をチェックしてみましょう。
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