螺旋階段
老後の不安の要素がまた増えた……人生は先の見えない螺旋階段のよう……
私たちの老後の生活を支える公的年金制度。最近、何かと話題を呼んでいますが、私たちの老後の生活に大きな影響を及ぼすかもしれないニュースが飛び込んできました。それは、年金給付水準を徐々に引き下げ、30年後には今の給付水準から2割減少させるというものです。

【記事のインデックス】
30年後は年金給付2割削減!?……1P目
共働き夫婦の年金額の影響はどのくらい?……2P目
2人の老後の備えはどうする?……3P目

30年後は年金給付2割削減!?

■5年ごとの公的年金制度の見直し
社会保障制度について、5年ごとに大きな見直しが行われますが、2009年はその節目の年となります。急速に進む少子高齢化の下で、年金記録問題、未加入問題など、年金制度に対する信頼は揺らぎつつあります。

その中で、堅固で持続可能な「中福祉・中負担」の社会保障制の構築が、今後の日本の社会保障制度の目指す方向として示されました。(平成20年12月24日閣議決定「持続可能な社会保障構築とその安定財源確保に向けた『中期プログラム』」)

■モデル世帯の年金給付額は2割減額
厚生労働省は、平成21年2月23日に、5年ごとに実施する公的年金の財政検証で、将来の年金給付額について見通しを示しました。それによると、30年後の2038年度以降、現在の年金給付水準を20%程度引き下げる必要があるという計算結果でした。

<厚生年金の標準的な年金の給付水準の見込み(夫婦の年金月額)>
厚生年金の標準的な年金の給付水準の見込み
※「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通し(平成21年財政検証結果)」
社会保障審議会年金部会(第14回)資料より
※図中の数値は各時点における名目値。( )内の数値は、物価で現在価値に割り戻した額

年金給付水準は、年金額を現役世代の手取り収入と比較した「所得代替率」で表しますが、現行の62.3%に対し、30年後の2038年には50.1%まで約2割引き下げる必要があるというのです。

■現在の金額におきかえてみると……
上の図表を見ると、30年後の年金給付額は増加しているように見えますが、賃金上昇率や物価上昇率を加味して計算されているので、なかなかイメージしにくいかもしれません。そこで、現在の賃金・物価水準に引き直して考えると、2009年度の夫婦の年金水準(夫の厚生年金と夫婦の基礎年金の合計)の月額22.3万円が、30年後には17.8万円になるというイメージです。その差額は、月額4.5万円になります。実際にはこんなに単純なものではありませんが、あくまでもイメージとして捉えてください。
※平成21年2月28日時点で年金額の改定が決定されたものではありません。

共働き世帯の年金減額の影響は?