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08年に浮き彫りになったREITの弱点

2008年にはREITが初の破綻。上場7年目にしてREITの弱点が浮き彫りとなりました。しかし、REITの弱点が改善されれば投資口価格が回復していく可能性は高いでしょう。今後の制度改定や支援策は?

2008年、年初1815.65(2008/1/4終値)だった東証REIT指数は、1年間で900.36(12/30終値)に。実に50%以上の下落となりました。

日本にREITが誕生したのが2001年9月。それから7年が経過しましたが、業界で初めて破綻するところが現れるなど(ニューシティ・レジデンス投資法人が2008年10月に東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立て)、REITは大きな転換期にさしかかっています。

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REITがここまで下げたのはなぜ? ……1P目
REITを救え! 今後の動きはどうなる? ……2P目

REITがここまで下げたのはなぜ?

REITの弱点を知る!
  REITの弱点を知る!
最近のREITの破綻、スポンサー企業の変更などを見ると、制度上の弱点が表面化してきていると思われます。主な弱点として以下のようなものが挙げられます。
  • 直接金融が機能していない現在、REITの資金調達は事実上、公募増資の形態をとりにくく、銀行借入れに依存せざるを得ない。
  • REITは、利益の90%超を配当することにより法人税を実質的に免除されているため、利益のほぼ全額を配当として払い出してしまう。よって内部留保がほとんどされず、資金調達が出来ないときの余力がない。
また、通常の株式会社などと異なり、柔軟なM&Aが制度上できないのもネック。従って、REITを買収しようというスポンサーが現れないばかりか、REIT同士が手を組んで合併するなどの生き残り策を図ることが難しくなっています。

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