利息負担の重いフラット50
住宅ローンの基本は、借入額、金利、期間の3つ。このうちの1つでも大きくなれば、利息負担が膨らみます。3,000万円をフラット35とフラット50で借りたケースを比べてみましょう(やっと実際の金利で試算することができるようになりました)。
下記の表をご覧ください。まず、期間が長くなれば適用金利自体も上がってしまうことに注目しましょう!その結果、総返済額にかなりの差が出ます。この差およそ1,500万円が利息負担の差ということです。
更に、35年後のローン残高も要チェック。フラット35が完済となるのに対して、フラット50を利用すると3,000万円のうち半分近くが残ることに……。期間が長く、金利も高いため、ローン残高が減るスピードが遅いのです。
フラット50利用にはメリットも
返済期間が延びるメリットは、同じ金額を借りるなら毎回の返済額が減ることです。但し、上のケースでの毎月返済額を見ると、思ったほどには差が出ません。もちろん、どの程度の効果があるかはケースバイケースのため、利用の際は数字を出して比較しましょう。また、毎回の返済額を同じにするなら借入額を増やすことも可能。上記の場合、計算上では、250万円ほど借入れを増やすことができます。
脱スクラップ&ビルドを目指し、長持ちする家を増やしていくのは意義のあること。フラット50はそのために誕生した商品です。しかし、試算でも見たとおり、超長期でローンを組むことによるデメリットは、決して見逃せるものではありません。利用を検討するときは、メリットとデメリットをじっくりじっくり考えてくださいね。
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