業界全体に対してどうなの? と考えたい
今回のことがきっかけになり、業界全体が見直されるべき。 |
まず、全国の全店舗という大規模のものであること。かつ、それがすべて業務停止を受けるというのは初めてのことです。おまけに認知度もかなり高い、業界大手。これには各メディアも飛びつき、取り上げることとなりました。
しかし、実は、同業他社でも支店レベルの業務停止命令を受けることはよくあることです。支店規模であったり、さほど規模の大きな業者でなければメディアも取り上げません。私たちが知らないだけで、この業界はこのような処分を受けているのです。ですから、いま考えたいのは、“消費者金融業界全体に対してどうなのか?”という視点で考えなければいけないのではないでしょうか。
厳しい処分の本当の狙いは“見せしめ”??
このところ、グレーゾーン金利などに対して最高裁判所がした画期的判断により、流れが激変しだしている。キーワードは、グレーゾーン・みなし弁済・出資法・利息制限法・上限金利の一体化・取引履歴開示などといったもので、超過金利部分は無効、みなし弁済規定は厳格に、借り手保護…といった意味合いで、債権者(貸し手)には厳しい判断となっています。こういった流れも受け、金融庁が今回アイフルに対して、厳しい行政処分を命じたと思われますが、厳しい処分の狙いは、「見せしめ」「戒め」「訓戒」「示し」…という部分も充分考慮されていると私は感じています。また、そうであるべきだとも思います。
「どうする!? アイフル」でお馴染みの、かわいいチワワ犬(くーちゃん、でしたっけ?)でCMをする上場企業が、貸金業規制法に明らかに違反する範囲で業務をしていた。このことをきっかけにしても構わないと思う。私たちは、これから消費者金融というものに対して、広く関心を持つべきではないでしょうか。同時に、もっと他社にも深いメスが入り、私たちに事実を明かされていくことを望みたいものです。この件が、業界全体に与える影響は、計り知れないでしょう。
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