4人に1人が関係! グレー金利に革命・後編
今後はどうなるのだろう? 自動的に金利は下がるの?
前記事「4人に1人が関係! グレー金利に革命・前編」とあわせてご覧ください。

今後どうなる?

裁判所は実質、貸金業者が利息制限法の上限金利を超えて貸し付けすることを否定した今回の判決。この判決によると“グレーゾーン金利で貸し付けることはできない”ということになります。借り手は、その金利でなければ借りられなかったということが、「自由な意思で支払っていない」ということになり、それを根拠に高金利部分の無効を主張できるということです。これによって今後、貸し手や借り手にどのような変化をもたらすのでしょうか。

*「グレーゾーン金利」~日本には利息を制限する法律が2つあります。元金10万円以上100万円未満の場合は年18%とする、低い方の「利息制限法」(罰則規定はない)と、年29.2%までとする高い方の「出資法」(これを超えた場合は刑事罰が課せられる)。その2つの上限金利の差、ひらきをグレーゾーン金利といいます。


業者「制限金利以上に払う必要はないんですが任意で払ってくれます??」

消費者金融や商工ローンの多くは、グレーゾーン金利で貸し付けているというのが実情です。そして、クレジットカードのキャッシングも、グレーゾーン金利であることは少なくありません。
そんな実情に対して、各金融業者はしっかり(文句を言われなく)グレーゾーン金利の利息を受け取るためには、どうしなければいけないのでしょうか。こういうことになります。

債権者(貸し手):「利息制限法の上限金利以上に(利息を)支払う必要はないのですが、『任意に』払ってもらえたということで良いですか?」

と返済のたびに、確認する必要があるわけです。
その業者の窓口にいかず、銀行などから振込む、もしくは業者のATMから入金することによって返済することがほとんどでしょう。これまでのこういった、常習的な返済方法を、利用者に一変してもらうことなどほぼ不可能です。また、「今後から返済時は必ず窓口にきて、ご返済ください」とするわけにも、利便性の極端な低下から無理といえるでしょう。任意性などの条件確認を適切に満たせるATMを用意することも非現実的です。

最高裁は今回の判決だけではなく、これまで利息制限法を超す利息を無効としてきました【例えば、04年2月には、本来無効であるグレーゾーン金利が有効であるという特例(みなし弁済規定)について厳格に解釈すべきとしています】。その時点でさえ、特例が認められる範囲をかなり狭めてきたのに、さらにこの判断です。相当の対応策を新しく用意し、防御しない限り、グレーゾーン金利を正当に受け取ることはできない状況下となりました。