高金利の定期に預け入れるときのチェックポイントは?
みなさんは、何を基準に預金をする商品を決めていますか?低金利の状況が長く続き、低金利が当たり前の世の中になってきました。だからこそ、少しでも高い金利の商品を探す人は多いでしょう。
しかし、金利の考え方を理解していないと、思わぬ落とし穴に陥ることがあります。高金利の定期預金を見分ける3つのヒントを、例に沿って解説していきます。
ヒント1:金利がどれくらいか
銀行の特別金利キャンペーンの広告イメージ
ヒント2:預入期間がどれくらいか
ただし、ここで注意が必要です。上の広告の中に、「3カ月物」という表記がありますね。この定期預金の預入期間は3カ月です。3カ月後にこの定期預金は満期を迎える、という言い方もできます。金利が「年0.5%」とありますが、これはあくまで「1年間預けた場合の金利が0.5%」ということ。お金を預けて3カ月後に0.5%分の利子を得られるわけではありません。実際に受け取れるのは3カ月分=1年分の4分の1、つまり0.5%÷4=0.125%分の利子です。
したがって、この定期預金に100万円を預けた場合、3カ月後の受取額は100万1250円です(100万円×100.125%)。
預入期間を確認せず、金利の高さだけで判断して預けてしまうと、満期時の受取額を見てガッカリしてしまうかもしれません。キャンペーン金利の対象となるのはたいてい1年物が多いようですが、中には上の広告のようなケースもありますので、注意しましょう。
ヒント3:キャンペーン終了後の取り扱い
上の広告をよく見てください。一番下に、「特別金利は初回お預入時のみ適用。ご継続後は通常金利を適用」とあります(実際はもっと小さい字で記載されていることが多いです)。これは、3カ月間のキャンペーン金利が終了した4カ月目からは、通常の金利に戻るということです。つまり、解約しない限り、通常の低い定期預金金利が適用されることになります。冒頭の広告を見た時点では、多くの人が「0.5%」を高金利だと思ったでしょう。しかし実際は、「預入期間は3カ月で、受け取れる利子は0.125%分。4カ月目以降は通常の低金利に戻る」という情報が盛り込まれていたのです。
金利の数字だけを見て高金利だと飛びついたら、実は他の金融機関の商品のほうが高金利だった、ということもあるかもしれません。お金の預け先を検討する時には、ぜひこの3つのヒントを活用してくださいね。
※金利や受取額はすべて税引き前
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