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5月末に出る生保決算をどう見たらいいか、指標整理 生保の好不調は決算書でわかる!(3ページ目)

生活者に生命保険会社の決算資料を読みこなすことは、とても難しいと思います。ただ、大切な項目だけ、少し理解するだけでも、これからはいってくる情報を受け止めやすくはなるのではないでしょうか。

執筆者:陣内 恭子

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生保の現状がわかる【契約業績10項目】とその分析

1.「新契約」=保険商品は「個人保険・個人年金保険・団体保険・団体年金保険」に大別されますが、その中の「個人保険の新契約」に注目?対前年度より増加?が堅調といえます。

2.「保有契約高」=内訳は新契約と同じ4種類。ここでも「個人保険の保有契約高」に注目?対前期末より増加?が堅調の評価で、?新契約が増加で保有契約が減少?の場合は、注意が必要。これは、「解約・失効」の増加が影響していると考えられるので、新契約増加の評価は下がることになります。

3.「保険料等収入」=保険商品構造が多様化してきてはいますが、この?減収傾向は注意?が必要。特に過去5年間減収傾向なら要注意。

4.「保険金等支払金」=ここには「死亡保険金、満期保険金、給付金等」が含まれますが、ポイントは「解約返戻金」の動向?解約返戻金が増加あるいは高止まりした状態?は要注意。
また、?「保険金等支払金」が「保険料等収入」より多い状況が続く?のも要注意。

5.「経常損益」=生保の場合は「経常損益」にはあまり重きが置かれませんが、とはいえこれからの「経常損失」は要注意。

6.「総資産」=逆ざやや時価会計の問題があり、増加を素直に評価出来るとは言えませんが、当面は「総資産増加は評価」の捉え方でよいでしょう。

7.「貸借対照表」=生保資産の内訳が分かるものの、生保各社の考え方、価値観が異なるため評価は難しい。ここでは参考とし、もう少し詳細な分析をするには必須項目とします。

8.「損益計算書」=1年間の生保の収支内容がわかります。
ポイントは3点。
保険料等収入と保険金等支払金の比較で、
?保険料等収入が上まわっている?のが好調。
★ 「経常損益」は経常利益の金額が大きいに越したことはないのですが、少なくとも経常損失は要注意。
★経常収益の「その他経常収益」「責任準備金戻入額」がある生保に関し、その継続は注意。

9.「ソルベンシー・マージン比率」行政監督上は200%が基準値ですが、500%を割ったら注意が必要。
10.「有価証券の時価情報」
=有価証券は大きく4項目「公社債・(国内)株式・外国証券の公社債・株式等」に分類されます。これらの?帳簿価額と時価との差が「含み益」か「含み損」か?を見ますが、最近の注目は株式です。

※これらの10項目は生保決算資料に記載されているものです。
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