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突撃!隣りの教育資金<Tさんの貯めワザ>(3ページ目)

お待たせしました!好評シリーズ「突撃!隣りの教育資金」の第2回です。今回は、東京都のTさん(夫は会社員、妻は専業主婦、子ども1人)の教育資金の貯めワザやお悩みに迫ります。

豊田 眞弓

執筆者:豊田 眞弓

教育費 ・ 奨学金ガイド

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T家の家計のイエローカードなところは・・・

<1>教育資金の目標額を設定していない。これはイエローカード。豊田は、公立中心の場合、教育資金負担の大きい高校・大学時代にかかるお金の最低でも1/2程度を目標に貯蓄することを提唱しています。ある程度は月々の家計で吸収できるでしょうし、また、最低1/2あれば、奨学金を借りるなり、子供自身がバイトしてお小遣いなどをまかなうなどして、何とかなるラインであろうと思います。

T家では、高校・大学が私立でもいいようにしておきたいといっているので、973万円÷2=487万円(自宅通学、大学は私立文系の場合。塾やお稽古事、その他の分も含んでいます)。これを目標額にしておけば、高校時代から貯蓄を取り崩す生活になったとしても、どうにもならない状態は避けられるはず。足りないときはママの労働力でまかなうか、あるいは奨学金を借り、逆に余れば、親の老後資金にすればいいのです。

もちろん、目標額はきっちりこの数字にすることはなく、450万円、500万円のようなきりのいい数字にしてもOK。とりあえず、ここでは450万円にしておきます。
参照:教育資金の目標額を設定しよう
   子どもの教育、どこまで負担する?

<2>目標に合わせた貯め方プランを作っていない。そのため、むやみに心配しすぎているわけです。これもイエローカード! 目標の1人450万円を達成するには、次のような貯め方が考えられます。2人分は2倍で考えましょう。

1.高校入学までに均等に貯めるなら、T家はボーナスなしのため、450÷15年÷12ヶ月=月2万5000円。積立額をあと5000円アップして貯める必要が。

2.小学校時代の「貯め時」に多めに貯めるのであれば、小学校入学までは2万円にして、小学校6年間にママがパートなどに出ることで、月4万円くらいのペースで貯める。2万円×12ヶ月×7年+4×12ヶ月×6年=456万円。

これらは一例なので、自分の貯めやすいプランを立ててくださいね。

<3>住宅ローンの繰上げ返済は、特に借入からの年数が経っていないころは、こまめに行った方が効果的です。ここもちょっとだけイエローカード、かな。ご主人が返したがるのはこれが理由では? 同じ200万円を返すにしても、半年ごとに100万円ずつ返すのと、年に1回200万円貯めてから返すのでは、支払わずに済む利息に差が出てきます。借入れたばかりのころの方が効果は大。これは返済予定表を見て計算していただけばわかります。せっかくの目に見えない利益を逃さないようにしましょう。

<4>奥さんが手元にお金がなくなる不安を感じているようですが、それは、家計の要ともいえる予備費を作っていないため。これもイエローカード! 毎月の生活費の3~6ヶ月分は、いざというときのお金として常に確保しておきましょう。100万円くらいは家計の予備費と考え(特別支出用をかねてもOK)、それを確保した上で、他の目的別貯蓄に振り分ければ、がんがん繰上げ返済をしても、心配はなくなるのでは?

<5>家計簿では大きな問題はありませんが、気になったのは、水道光熱費と通信費がやや高めかなという点と、ご主人のお小遣いは、他のパパからみたらけっこううらやましい数字かも、という点。水道代は2か月分なのでしょう。ちょっとだけ光熱費の節約法を研究されてみては?

 ケータイ分は小遣いから支払うようにすると、節約のインセンティブに。なので、ママも5000円くらいはお小遣いをもらい、二人ともケータイ分を差し引いた差額をお小遣いにしましょう。パパのお小遣いは、子どもが増えると減っていく運命にあります(笑)。あとは外食は交際費ではなく、レジャー費または食費に入れて管理した方がいいかな、といったところ。

以上です。不安をなくして、子育てを楽しんでくださいね!

<関連リンク>
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