マイホームの買い時の本当の考え方
マイホームの購入は、経済的にみれば、確かに投資物件と同じように、できるだけ物件価格が安いときに、できるだけ低い金利で買うことに越したことはありません。ただし、そのタイミングを見極めるのはとても難しいことです。よって、マイホームの買い時は、物件価格や住宅ローン金利の推移もとても大切な要因ですが、老後の生活の基盤確保、結婚や子供の誕生や学校への入学など、長期的な視点で目的や人生の節目を考えながら、計画性をもって”マイホームを買いたい!”と思ったときが本当の買い時と断言してもよいでしょう。
確かに2002年~2005年は、計画性がなくても、物件価格も安くて住宅ローン金利も低かったので、結果として、自己資金が少なくても(場合によっては自己資金がゼロでも)、マイホームを購入できた時代でした。見方を変えれば、この期間中は特別な期間だったといっても過言ではありません。
今後については、物件価格や住宅ローン金利がどのようになるかは予想がつきません。物件価格が下がるまで待っているのも正しい選択の一つでしょう。ただし、物件価格や住宅ローン金利が下がるのに何年間もかかると、家族構成に対して狭い間取りの賃貸物件に、当面住むことになるかもしれません。また、年が過ぎれば過ぎるほど住宅ローンの実質返済期間が短くなるのも事実です(60歳退職とすると、30歳で購入した場合の実質返済期間は30年、35歳で購入した場合の実質返済期間は25年、40歳で購入した場合の実質返済期間は20年)。
これから購入するポイントは5つ
これからマイホームを購入する人は次のポイントに注意してください。特に家計の見直しなどで毎月1~2万円、妻の手取り収入が毎月5万円(年間60万円)あるだけでも、夫の配偶者特別控除に影響が出たとしても、住宅ローンの返済は楽になります。
●ポイント1
これからは、まずは自己資金(頭金+諸費用)を物件価格の目標3割、最低でも2割準備することを計画的に行いましょう。
●ポイント2
自己資金が十分でない場合は、親からの援助金も検討しましょう。
また、現在の家計の支出を把握して、無駄な支出がないかチェックしましょう。住宅ローンを借りたタイミングで、保険の見直しをして保険料を合理化しましょう。
●ポイント3
子供が小学校高学年以上になったら、妻もパートでもいいから働いて家計の収入を増やしましょう。
●ポイント4
新築物件にこだわらず、中古物件にも目を向けてみましょう。
●ポイント5
結婚したら、将来の住まいを考えましょう。結婚後も妻が働く場合は、妻の給与はすべて貯蓄に回して、マイホームのための自己資金にしましょう。
そうすれば、自己資金1,000万円以上も夢ではありません。
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