ETF/ETF関連情報

中国株ETFを買う?買わない?(2ページ目)

2007年10月23日に大証に上場した中国株ETF。海外の株価指数に連動するETFは日本初とあって注目されています。いったいどんなもの?メリットとデメリットは?投資すべき?そんな疑問にお答えします!

國場 弥生

國場 弥生

外貨預金・外貨MMF ガイド

金融機関勤務を経てFPとして独立したガイドが外貨投資のアレコレをわかりやすく解説。

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中国株ETFが連動するのは、中国の証券取引所の中でも上海取引所の、さらにその中の「A株市場」に上場する50銘柄の株価指数「上証50指数」です。高い経済成長を原動力に上昇を続ける中国株に注目する人の数は増すばかり。

ところが、A株市場は国内向けの市場なので、外国人は取引できないのが原則。一部の投資信託や海外の取引所に上場するETFを購入することで投資することもできるものの、まだ取り扱う金融機関の数は限定されているので不便さは否めません。

その点、日本の証券取引所に上場しているETFなら基本的にどの証券会社を通じても取引することができるので便利。個別の中国企業へ投資するよりもリスクを抑えられる、円で表示されているので分かりやすいなどもメリットですね。

ただ、良いことずくめに聞こえる中国株ETFですが、見切り発車はケガのもと。注意点もしっかり確認しておきましょう。「上海50指数」は、すでに2007年初めからの10カ月でおよそ2倍、2005年からの2年間ではなんと5倍以上の上昇を見せていて、かなりの高水準。投資するなら慎重に「余裕資金の範囲で分散しながら」をオススメします。

ほかにも注意したい点が。ETFは指標に連動するように運用されるものですが、常に100%うまく行くとは限りません。現に中国株ETFの場合、売り買いのバランスが崩れて、指標から25%もかい離してしまう場面も。現在は、売り買いのバランスを調節するために発行口数を増やしたり、一部の投資家の取引を規制したりするなどの対策が講じられています。

ETFはますます拡大


予想以上の人気のためにハプニングに見舞われたものの、今後も新たなETFの上場は続きそうです。2007年11月1日から東京証券取引所では、海外のETFの上昇申請を始める予定。欧米並みに数百本のETFが取り揃えられる日が来るかも知れませんね。

<国内の取引所に上場しているETFの一例>
2007年10月30日時点。




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