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中学受験の偏差値

偏差値とは、ある母集団で当該数値がどこに位置しているかを示すもの。平たくいえば、「偏差値50前後ならば普通、60より高ければ良く、40より低ければ悪い」となります。

野倉 学

執筆者:野倉 学

学習・受験ガイド

偏差値とは?

偏差値は母集団によって違った結果になる。数字で一喜一憂しないことが大切

偏差値は母集団によって違った結果になる。数字で一喜一憂しないことが大切

偏差値とは、ある母集団で当該数値がどこに位置しているかを示すもの。たとえば、子どもから「テストで80点とった!」と言われても、「みんなが100点とれる程度の簡単なテストだったのか?」「80点以上とれた子が誰もいないくらい難しいテストだったのか?」が把握できなければ、「80点」がそもそも相対的に良い点なのか、悪いのか理解できないと思います。そんなときに偏差値が役に立ちます。

平たくいえば、「偏差値50前後ならば普通、60より高ければ良く、40より低ければ悪い」となります。ただ、受験母体となる集団によってもかなり違った結果が出てきます。志望校専門テストであれば、その中での相対的立ち位置は通常テスト(模試)よりも低く出る可能性が高くなります。受験集団が変われば偏差値も変化するため、あくまでも目安として考えるべきもの。絶対的な数値ではありません。

どの模試を受けるかによっても数値は変わります。例えば、鶴亀算や旅人算など、私学受験用に勉強すれば偏差値を上げることはできます。始めのうちはたとえ偏差値が低くても落胆する必要はまったくありません。

気をつけたいことは偏差値のみで学校を選ばないことです。私学教育の価値は偏差値のみで計ることは当然できません。むしろ、偏差値に反映されないその学校のよさ、特色を見極め、お子さんにあった学校を選ぶことが大切です。
■(参考まで)偏差値の求め方
偏差値の求め方=10×(得点-平均点)/標準偏差+50
・平均点 :得点の合計を受験者の人数で割ったもの
・標準偏差:得点の散らばり具合を示したもの。

首都圏には「三大模試」あり。使い分けを

首都圏には四谷大塚(合不合判定模試)、日能研(全国中学入試センター模試)、首都圏模試センター(統一合判)と呼ばれる「三大模試」があります。いずれも受験者約1万人に及ぶ大規模模試であるため、自分の位置を知るうえで参考になります。

このなかで四谷大塚および日能研は上位難関校を志望する受験者が多く受け、偏差値は首都圏模試センターより5ポイント程度低めに算出されるので、中学受験全般平均的な偏差値を知りたい場合は首都圏模試をお薦めします。

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