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美味しいだけじゃNG!? 機内ワインの選び方(3ページ目)

地上のレストランとは勝手の違う空の上。機内ワインはどう選ばれているのでしょう? エコノミークラスとファーストクラスの違いは? 味覚の変化は? ――ルフトハンザの機内ソムリエに話を聞いてみました。

古屋 江美子

執筆者:古屋 江美子

旅行ガイド

地上と味が変わるのはナゼ?

ジョセフ・ブデ総料理長の料理
ルフトハンザの機内食も手がけるグランド・ハイアット東京のジョセフ・ブデ総料理長がミーティングで供した一皿。平目のソテーとドイツの旬の味覚・ホワイトアスパラガス。繊細で香り高いリースリング(Graacher Domprobst 2005)と共に

ジョセフ・ブデ総料理長
ジョセフ・ブデ総料理長
今回のミーティングの会場はグランド・ハイアット東京。総料理長であるジョセフ・ブデ氏は、ルフトハンザの機内食プログラム「スターシェフ」を手がける一人です。最近の日本人は「軽い食事やヘルシーな機内食を求める」傾向にあるそうで、季節感を取り入れたものや高級感のあるものが受けているとのこと。また基本的に薄味好みの日本人ですが、機内では気圧や湿度の影響により、多少濃い目の味を好むと言います。

そうした味覚の変化はもちろん料理だけの話ではありません。ワイン選びにおいても、地上との環境の違いを意識する必要があります。モネゴ氏いわく「機内は気圧が低く、常に多少揺れています。体は無意識のうちに緊張してエネルギーを消費し、甘いものを欲しやすくなります」。湿度が低い機内では渋みや酸味を感じやすく、すこし甘味のあるワインがおすすめだそう。とくに長時間のフライトでは、乾燥を和らげ、エネルギー(果糖)を補給する効果も期待できます。ただ、機内ではアルコールのまわりも早いのでご注意を。

機内ワインのテイスティングは地上で行われていますが、当然こうした条件を考慮に入れています。世界中を駆け回るモネゴ氏だけに、「実際に機内で自分の選んだワインの味を確かめる機会も多い」と言い、的確なセレクションへの自信をのぞかせていました。

高度1万メートルという非日常空間で、地上と同じような美味しさを感じられるのは、まさに緻密な計算と努力の結果。ますます進化する空の上のレストランで、ぜひ選りすぐりのワインと料理のマリアージュを心ゆくまで楽しんでみてください。

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