ジョギング・マラソン/ジョギング・マラソンの走り方、トレーニング

マラソン大会3~6週間前のトレーニング法(2ページ目)

東京マラソンまで残り1カ月半。年末年始の走りこみをこなして大会まで3~6週間前となった今、なすべきことは何? サブ3、サブ4、サブ5のレベルごとに必要なことを踏まえた練習内容と、具体的なスケジュールの作り方をご紹介します。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

初心者は距離、中~上級者はスピード養成をプラス

この期間は、初心者の方や太めの方は続けてゆっくりでいいから距離を踏むことを中心にした練習を、中級から上級になるにつれてスピードトレーニングを加えます。

サブ5目標
年末年始~次の三連休時に25キロメートル走を行いました。かなりつらかったと思いますが、20kmまでは駆け抜ける自信がついたと思います。理想的には毎週一度は25キロメートルと行きたいところですが、それがこなせたらサブ4に近づいた走力です。サブ5を目指す方が25キロメートルを走るとかなり疲労を残すでしょう。かえって総体的な練習距離を減らすことにもなりかねません。
長距離向きの体づくりには、トレーニング距離の量(すなわち長さ)が多いほうが良いので、練習日を増やして一日の走行距離を短くしても、週末などにまとめて走ってもどちらでもいいようなものですが、あまり疲労が残らない程度の距離でなおかつフルマラソンという長い距離を走るための距離的時間的な長さに慣れるためになるべく長く走る練習を組み入れるという相反する条件の折り合いをつけ、なおかつ大会3~6週間前という条件を勘案すると、週に一度は15~20キロメートル程度の長さの練習を入れましょう。
その他の日は、5~10キロメートルぐらいでなるべく多く走るようにします。少なくとも週に2回、できれば3回。
いずれも速度はマラソンの目標ペースです(走り始めはウォーミングアップのジョグ)。できることならば、時計を見ずに走り、自分のマラソンペースを脳と体に覚えこませるようにします。ただし、そのうちの1回はビルドアップ走とし、練習の後半を10キロメートルレース程度のスピードに上げます。速く走る入れておくと、マラソンペースを遅い楽なペースと感じることができます。また、速く走るとフォームが大きくなり可動域を広げ、スローペースで走る時のフォームを伸びやかにします。
シットアップ、スクワット、プッシュまたは鉄棒またはアレイを使っての腕振りは、なるべく毎日続けましょう。

トレーニングスケジュール例

月曜日 休養 なるべく歩く(減量のため)
火曜日 10キロメートルビルドアップ走 前半マラソンペース→後半10キロメートルレースペース
水曜日 休養 なるべく歩く(減量のため)
木曜日 5キロメートルジョグ マラソンペース
金曜日 休養 なるべく歩く(減量のため)
土曜日 10キロメートルジョグ マラソンペース
日曜日 15~20キロメートルジョグ マラソンペース

サブ4目標
インターバル走は早すぎないこと

インターバル走は早すぎないこと


年末年始の宿題だった30キロメートル走は完走できたでしょうか。フルマラソンを走ろうというのですから、30キロメートルが完走できないと黄信号です。
「サブ5」という目標に込められた意味は、「記録というよりも歩かずに完走」という意味を込めておられる方が多いと思います。しかし、サブ4、サブ3という目標になると、節目へのチャレンジというつもりで走る方が多いでしょう。タイムが目標になりますからおのずと目標として設定するペースができます。レースのできは、このペースの設定次第ですから、ペース設定はおろそかにできません。。
実力以上に速く設定すれば(このタイプは多い)、極端な落ち込みを招き、実力を余して設定すれば(こういう方はあまりいないのですが)フィニッシュ後に悔いを残しかねません。つまり自分のフルマラソンの走力を掴むことが、ペース設定には不可欠であるので、自分の走力を自覚することがこの時期のもう一つのテーマになります。
練習時にも漠然とスケジュールをこなすのではなく、10キロメートル走、20キロメートル走時のペースや心拍数、自覚する感覚からフルマラソンならどのくらいでいけそうか、よく自問自答しながら走ってほしいと思います。
距離的には、距離と時間慣れのためにある程度長いが大きい疲労を残さないために週末に20キロメートルを入れ月間200~250キロメートル程度、週間で50~60キロメートルといったところです。
速度は、基本的には、ウォーミングアップのジョグの後、目標として想定するフルマラソンのペース走でマラソンペースをつかみます。この距離で辛ければ設定が早すぎるのかもしれません。
週間の一度はビルドアップ走として、後半を10キロメートルレースペースで走りスピード慣れをします。「サブ5目標」に書いたのと同じで、マラソンペースに対するゆとりを持たせます。

トレーニングスケジュール例

月曜日 休養 なるべく歩く(減量のため)
火曜日 10キロメートルビルドアップ走 マラソンペース
水曜日 休養 なるべく歩く(減量のため)
木曜日 10キロメートルジョグ 走 前半マラソンペース→後半10キロメートルレースペース
金曜日 休養 なるべく歩く(減量のため)
土曜日 15キロメートルジョグ マラソンペース
日曜日
・最初の日曜日 20キロメートル 10キロメートルジョグ+10キロメートルマラソンペース
・2回目の日曜日 20キロメートル 5キロメートルジョグ+15キロメートルマラソンペース
・3回目の日曜日 20キロメートル キロメートルジョグ+10キロメートルマラソンペース+5キロメートルハーフマラソンペース
・4回目以降の日曜日) 20キロメートル 5キロメートルジョグ+5キロメートルマラソンペース+10キロメートルハーフマラソンペース
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